バイアグラの副作用・対処方法
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バイアグラの主な副作用
バイアグラは副作用として、軽い「血管拡張(ほてり・紅潮)」「頭痛」「動悸」などの症状が一時的に現れる可能性があります。
他にも、「消化不良」「腹痛」「眼充血(目の充血)」「鼻閉(鼻づまり)」といった症状が起こることもあります。
これらの副作用は、性行為の妨げにならない程度の軽度で一時的な症状なので、ご安心ください。
バイアグラは、用法・用量を守って服用すれば安全性の高い薬で、特に重篤な副作用は認められていません。
副作用の多くは、有効成分シルデナフィルの血管拡張作用に伴う一時的なものです。
多くの方に現れる症状なので、バイアグラの効果が効き始めた証拠だと思ってください。
心配な方は、一旦性行為を止めて、ゆっくり休むようにしましょう。
約4時間~5時間で症状が治まるようであれば、さほど気にする必要はありません。
ただし、長時間副作用の症状が治まらない、服用する度に特定の副作用が現れるなどの場合は、バイアグラが体質に合っていない可能性があるので、医師に相談してください。
また、バイアグラ服用後、約4時間以上性的刺激がないにも関わらず、強い勃起状態が治まらずに続く場合は、「持続勃起症」という副作用の可能性があります。
陰茎の血管や神経を損傷し、勃起機能を永続的に失う可能性があるので、すぐに医師に連絡してください。
診療時間外の場合は、救急外来を受診してください。
主な副作用:発生率
血管拡張 (ほてり・紅潮) |
5.78% |
---|---|
頭痛 | 3.87% |
動悸 | 0.1%~1%未満 |
消化不良・腹痛 | 0.1%~1%未満 |
眼充血(目の充血)・ 彩視症(色視症) |
0.1%~1%未満 |
鼻閉(鼻づまり) | 0.1%未満 |
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※発生率は、「バイアグラの添付文書 | ヴィアトリス製薬株式会社」から引用しています
バイアグラに限らず、医薬品には何らかの副作用があります。
服用前には、必ず副作用の確認をしておきましょう。
血管拡張(ほてり・紅潮)
発生率:5.78%
(100人中5人~6人程度に発生)
バイアグラの血管拡張作用によって、顔付近の血管(頬の毛細血管)が広がると、血流が増加し、「ほてり」「紅潮」として症状に現れることがあります。
外見的な問題として、お酒を飲んだ時のように顔が赤みをさすことがあるので、気になってしまう方がいるかもしれません。
お酒を飲むと顔が赤くなりやすい方は、顔のほてりや紅潮を引き起こしやすい傾向があります。
血管拡張によるほてりや紅潮の発生率は高いですが、副作用の中では比較的無害な症状です。
バイアグラの効き目の終息とともに自然に治まるため、過度に心配する必要はありません。
バイアグラの効果が現れてきた合図の目安として捉えておくと良いでしょう。
バイアグラは、性的な刺激によって勃起を促す薬ですが、実はその効果の本質は血管拡張作用にあります。
バイアグラの効果は、基本的には陰茎に限定して血管を拡張させるように働きますが、身体の他の部位にも血管拡張作用が発現してしまう場合があります。
それが顔に出た場合は、顔のほてりや紅潮という副作用になります。
ほてりや紅潮によって、特に何らかの後遺症を残すような事例は確認されていないので、ご安心ください。
ちなみに、血管拡張によって血圧は下がります。
血圧が上がると勘違いしている方も多いので、低血圧の方は気を付けましょう。
頭痛
発生率:3.87%
(100人中3人~4人程度に発生)
バイアグラの血管拡張作用が頭部や脳内で強く発現してしまうと、神経が刺激され、「頭痛」として症状に現れることがあります。
低血圧の方やお酒を飲むと頭痛が起こりやすい方は、頭痛を引き起こしやすい傾向があります。
頭痛は、血管拡張(ほてり・紅潮)の副作用の次に発生率は高いものの、基本的に軽度で一時的な症状です。
血管拡張(ほてり・紅潮)と同様に、バイアグラの効き目の終息とともに自然に治まるため、過度に心配する必要はありません。
バイアグラの効果が現れてきた合図の目安として捉えておくと良いでしょう。
しかし、あまりにひどく頭が痛むと性行為に集中できず、結果的にバイアグラの効果が弱く感じてしまことがあります。
頭痛によって、特に何らかの後遺症を残すような事例は確認されていないので、ご安心ください。
動悸
発生率:0.1%~1%未満
(1,000人中1人~10人程度に発生)
通常、自分の心臓の鼓動は感じられません。
しかし、バイアグラの血管拡張作用が心臓に強く働き、普段より強く、速く鼓動すると、心臓の鼓動が自覚できる「動悸」として症状に現れることがあります。
不整脈の方や高齢者の方は、動悸を引き起こしやすい傾向があります。
動悸は、心臓に疾患がない方でも起こり、心臓が強く脈打ったり、震えたり、激しく鼓動したり、脈が飛んでいるような感じがする症状です。
急激な強い心臓の鼓動は、不安や不快感を伴い、性行為に集中できず、結果的にバイアグラの効果が弱く感じてしまことがあります。
バイアグラは、もともと狭心症の治療薬として研究・開発されていた、心臓の負担を軽減させる薬です。
急に動悸の症状が出て、「心臓が止まってしまうのでは?」と不安になる方がいますが、心配はありません。
動悸によって、特に何らかの後遺症を残すような事例は確認されていないので、ご安心ください。
消化不良・腹痛
発生率:0.1%~1%未満
(1,000人中1人~10人程度に発生)
バイアグラの服用で胃腸機能が低下すると、食べた物の消化・吸収が悪くなり、「消化不良」「腹痛」として症状に現れることがあります。
胃腸が弱い方は、消化不良や腹痛を引き起こしやすい傾向があります。
バイアグラは、陰茎海綿体の平滑筋を弛緩させ、陰茎内の血管を拡げて血流を増加させる作用によって、勃起を促す効果があります。
その際、ごく稀に陰茎海綿体の平滑筋以外の平滑筋も弛緩させてしまう場合があります。
平滑筋とは、自分の意志では動かすことのできない筋肉で、内臓(胃、小腸、大腸など)や血管の壁などに存在しています。
胃の消化物が食道に逆流しないように働いている平滑筋が弛緩すると、胃酸が逆流気味になり「消化不良」「腹痛」「胸やけ」「胃食道逆流症」といった症状が出ます。
その他にも、消化器官に及ぼす影響として、「胃炎」「胃の不快感」「下痢」などの症状を引き起こすことがあります。
消化不良や腹痛によって、特に何らかの後遺症を残すような事例は確認されていないので、ご安心ください。
眼充血(目の充血)・彩視症(色視症)
発生率:0.1%~1%未満
(1,000人中1人~10人程度に発生)
バイアグラの血管拡張作用によって、眼付近の血管が広がると、血流が増加し、「眼充血(目の充血)」「彩視症(色視症)」として症状に現れることがあります。
外見的な問題として、お酒を飲んだ時のように目が真っ赤になることがあるので、気になってしまう方がいるかもしれません。
お酒を飲むと目が赤くなりやすい方は、目の充血や彩視症を引き起こしやすい傾向があります。
目の充血は、目の細い血管が膨らんだ状態で、それが目立つことで、目の表面が赤く見える症状です。
彩視症は、視界に色のフィルターがかかっている様に見える症状です。
バイアグラを服用した場合に現れる彩視症は、眼球内の水晶体が有害な青色光線を遮断しなくなるので、視界が青く見えたり、青いものがより鮮やかに見える青視症を引き起こすことがあります。
これらの副作用は、血管拡張(ほてり・紅潮)と同様に、バイアグラの効き目の終息とともに自然に治まるため、過度に心配する必要はありません。
目の充血によって、特に何らかの後遺症を残すような事例は確認されていないので、ご安心ください。
鼻閉(鼻づまり)
発生率:0.1%未満
(1,000人中1人が発生するかどうか)
バイアグラの血管拡張作用によって、鼻の粘膜が充血し、膨らんだ粘膜が鼻腔を塞ぐことで「鼻閉(鼻づまり)」として症状に現れることがあります。
過度に鼻への血流が増加すると、粘膜が腫れて頑固な「鼻づまり」になったり、ごく稀に粘膜を損傷して出血を伴う「鼻出血」などの症状を引き起こすことがあります。
慢性的な鼻炎を患っている方は、鼻づまりを引き起こしやすい傾向があります。
バイアグラなどの薬剤によって、鼻づまりする状態を「薬物性鼻炎」と呼びます。
バイアグラの副作用によって引き起こされる鼻づまりは、基本的に前鼻漏、後鼻漏などの粘液を伴う症状ではありません。
血管拡張(ほてり・紅潮)と同様に、バイアグラの効き目の終息とともに自然に治まるため、過度に心配する必要はありません。
鼻づまりによって、特に何らかの後遺症を残すような事例は確認されていないので、ご安心ください。
バイアグラの副作用一覧
発生部位 | 発生率 1%以上 |
発生率 0.1%~1%未満 |
発生率 0.1%未満 |
発生率 発生頻度不明 |
---|---|---|---|---|
循環器 |
血管拡張
(
血管拡張(けっかんかくちょう) 血流の増加によって血管が拡張された状態。
ほてり
ほてり 顔が熱くなる状態。
潮紅
)
潮紅(ちょうこう) 顔などの皮膚に赤みがさす状態。 |
胸痛
、
胸痛(きょうつう) 胸部が痛くなる状態。
動悸
、動悸(どうき) 心臓の拍動が自覚できる状態。
頻脈
頻脈(ひんみゃく) 通常よりも脈が速くなり、心拍数が増加している状態。 |
高血圧
、高血圧(こうけつあつ) 安静状態での血圧が慢性的に正常値よりも高い状態。
不整脈
、不整脈(ふせいみゃく) 心拍が不規則、速すぎる(頻脈)、遅すぎる(徐脈)など、脈拍のリズムが不規則になること。
不完全右脚ブロック
、不完全右脚ブロック(ふかんぜんうきゃくぶろっく) 心臓の心電図異常のこと。
末梢性浮腫
末梢性浮腫(まっしょうせいふしゅ) 手足のむくみのこと。 |
心筋梗塞
※¹、心筋梗塞(しんきんこうそく) 心臓を動かす心筋に血液や酸素が届かなくなり、激しい胸の痛みなどに襲われる病気。
低血圧
、低血圧(ていけつあつ) 安静状態での血圧が慢性的に正常値よりも低い状態。
失神
失神(しっしん) 脳の血流が一時的に低下することで引き起こされる意識消失のこと。 |
精神・神経系 |
頭痛
頭痛(ずつう) 頭部に感じる痛みで、表面的な痛みではない状態。 |
めまい
、めまい 自分や周りがぐるぐる回る、ふわふわしている、気が遠くなりそうな感じ。
傾眠
、傾眠(けいみん) うとうとしていて睡眠に陥りやすい状態。
昏迷
昏迷(こんめい) 意識障害の1つで、中等度の意識混濁。 |
異常感覚
、異常感覚(いじょうかんかく) しびれ、じんじん、びりびりなどの感覚の低下やそれらが自発的にみられる感覚のこと。
下肢痙攣
、下肢痙攣(かしけいれん) 股関節・ひざ関節・足関節までの3大関節、および足指の部分が自分の意志とは無関係に、勝手に筋肉が強く収縮する状態。
記憶力低下
、記憶力低下(きおくりょくていか) 脳の情報を取り込む、保存する、取り出すなどの情報処理の過程が低下すること。
興奮
、興奮(こうふん) 昂奮や亢奮とも言う。
緊張亢進
、緊張亢進(きんちょうこうしん) 身体や精神の張り詰めた状態が高い度合まで進むこと。
錯乱
、錯乱(さくらん) 気持や考えなどが色々入り乱れて混乱すること。
思考異常
、思考異常(しこういじょう) 考えや思いを巡らせる行動がまとまらないこと。
神経炎
、神経炎(しんけいえん) ニューロパシーとも言う。
神経過敏
、神経過敏(しんけいかびん) 少しの刺激でも敏感に反応すること。
神経症
、神経症(しんけいしょう) ノイローゼとも言う。
不安
、不安(ふあん) 心配に思ったり、恐怖を感じたりすること。
不眠症
、不眠症(ふみんしょう) 寝つきが悪い、眠りを維持できない、早く目が覚めるなど十分眠った感じがしない症状。
無気力
無気力(むきりょく) 何をする気力もないこと。 |
|
肝臓 |
AST増加
AST増加(えーえすてぃーぞうか) aspartate aminotransferase:GOTとも言う。 |
ALT増加
、ALT増加(えーえるてぃーぞうか) alanine aminotransferase:GPTとも言う。
LAP上昇
、LAP上昇(えるえーぴーじょうしょう) ロイシンアミノペプチターゼとも言う。
LDH増加
、LDH増加(えるでぃーえいちぞうか) 乳酸デヒドロゲナーゼとも言う。
血中トリグリセリド増加
、
血中トリグリセリド増加(けっちゅうとりぐりせりどぞうか) 血中の中性脂肪が増加すること。
γ-GTP増加
、γ-GTP増加(がんまじーてぃーぴーぞうか) γグルタミルトランスペプチダーゼとも言う。
血清リン脂質上昇
、血清リン脂質上昇(けっせいりんししつじょうしょう) PLとも言う。
血中アミラーゼ増加
、血清リン脂質上昇(けっちゅうあみらーぜぞうか) 血中のアミラーゼが増加すること。
血中アルブミン減少
、血中アルブミン減少(けっちゅうあるぶみんげんしょう) 血中のアルブミンが減少すること。
血中ビリルビン増加
、血中ビリルビン増加(けっちゅうびりるびんぞうか) 血中のビリルビンが増加すること。
総蛋白減少
総蛋白減少(そうたんぱくげんしょう)
TPとも言う。 |
||
消化器 |
悪心
、悪心(おしん) 気持ちが悪くて、吐きそうな感じ。
胃腸障害
、胃腸障害(いちょうしょうがい) 胸やけ、吐き気、胃痛、胃もたれ、便秘、下痢、など胃や腸に障害が起こる状態。
口渇
、口渇(こうかつ) 口やのどが渇いて水分を取りたくなる状態。
消化不良
、消化不良(しょうかふりょう) 胃腸の働き(胃腸の運動、胃酸)が低下し、消化・吸収されにくい状態。
腹痛
腹痛(ふくつう) 「お腹が痛い」状態の総称。 |
おくび
、おくび 胃の中にたまった空気やガスが口から排出されること。
胃炎
、胃炎(いえん) 胃の粘膜で炎症が起きた状態。
胃不快感
、胃不快感(いふかいかん) 胃がもたれたり痛むこと。
下痢
、下痢(げり) 液状、または液状に近い糞便を排泄すること。
口唇乾燥
、口唇乾燥(こうしんかんそう) 唾液の分泌が少く,口が乾く状態。
舌障害
、舌障害(したしょうがい) 舌に痛みを感じたり、舌の感覚に何らかの異常があること。
白舌
、白舌(はくぜつ) 唾液量の減少、口腔内の乾燥、免疫能の低下などによって下が白く見える状態。
腹部膨満
、腹部膨満(ふくぶぼうまん) 腹部が空気やガスなどによって膨らんでいる状態。
便秘
、便秘(べんぴ) 便の排泄が困難になっている状態。
嘔吐
、嘔吐(おうと) 胃の内容物が食道、口腔を逆流して排出されること。
嚥下障害
嚥下障害(えんげしょうがい) 飲食物をうまく飲み込めなかったり、誤って気管に入った物を吐き出せなくなったりすること。 |
||
泌尿・生殖器 |
陰茎痛
、陰茎痛(いんけいつう) 陰茎に痛みがある状態。
射精障害
、射精障害(しゃせいしょうがい) 勃起に問題はないが、正常な射精が行えない症状。
朝立ちの延長
、朝立ちの延長(あさだちのえんちょう) 朝、男性が目覚めた時、陰茎が勃起している現象が続くこと。
半勃起持続
半勃起持続(はんぼっきいじ) 勃起はしているが、挿入は困難な状態が持続すること。 |
勃起の延長
、勃起の延長(ぼっきのえんちょう) 陰茎が海綿体の充血によりに拡大し、硬直する現象が続くこと。
持続勃起
、持続勃起(じぞくぼっき) 陰茎破直症とも言う。
尿路感染
、尿路感染(にょうろかんせん) 尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道など)で細菌感染が起こること。
前立腺疾患
前立腺疾患(ぜんりつせんしっかん) 前立腺肥大症、前立腺がん、急性前立腺炎などの症状が起こること。 |
||
呼吸器 |
鼻炎
鼻炎(びえん) 鼻腔の粘膜が炎症を起こして腫れた状態。 |
呼吸障害
、呼吸障害(こきゅうしょうがい) 呼吸量や呼吸数が通常と異なる状態。
鼻閉
、
鼻閉(びへい) 鼻孔(外鼻孔、後鼻孔)、または鼻腔が狭くなって鼻による呼吸ができない状態。
咽頭炎
、咽頭炎(いんとうえん) 咽頭の粘膜とリンパ組織の炎症のこと。
喘息
喘息(ぜんそく) 気道に炎症が起こること。 |
鼻出血
、鼻出血(びしゅっけつ) 鼻腔からの出血。
気道感染症
、気道感染症(きどうかんせんしょう) 鼻、のど、気管、気道、肺などで病原菌により急性の炎症を伴う病気の総称。
副鼻腔炎
副鼻腔炎(ふくびくうえん) 副鼻腔の粘膜に炎症が起こること。 |
|
筋・骨格系 |
関節痛
、関節痛(かんせつつう) 関節の周辺が痛む状態。
筋肉痛
筋肉痛(きんにくつう) 傷ついた筋繊維が回復過程で炎症を起こしている状態。 |
骨痛
、骨痛(こっつう) 全身、または身体の一部の骨が痛む状態。
背部痛
背部痛(はいぶつう) 背中が痛む状態。 |
||
皮膚 |
発疹
発疹(ほっしん) 皮膚に現れる水疱、吹き出物など目で見て分かる皮膚の変化のこと。 |
そう痒症
、そう痒症(そうようしょう) 発疹や湿疹などがないのにかゆみを生じる病気。
眼瞼そう痒症
、眼瞼そう痒症(がんけんそうようしょう) 発疹や湿疹などがないのにまぶたにかゆみを生じる病気。
脱毛症
、脱毛症(だつもうしょう) 何らかの原因で抜ける毛髪が多くなってしまう状態。
男性型多毛症
、男性型多毛症(だんせいがたたもうしょう) 女性において、男性が一般的に毛髪が生える部位に太い毛や色の濃い毛が過剰に生える病気。
発汗
、発汗(はっかん) 汗が出ること。
皮膚乾燥
、皮膚乾燥(ひふかんそう) 皮膚が乾燥すること。
皮膚障害
、皮膚障害(ひふしょうがい) 肌に湿疹ができたり、かぶれたりするなど皮膚に起こる様々な疾患の総称。
紅斑
紅斑(こうはん) 皮膚の真皮層で炎症、血管拡張、充血などが起こり、皮膚に小さく膨らんだ赤色や紫色の斑点が多くできる病気。 |
||
血液 |
ヘマトクリット減少
、ヘマトクリット減少(へまとくりっとげんしょう) 血中の血球体積比を示す数値。
ヘマトクリット増加
、ヘマトクリット増加(へまとくりっとぞうか) 血中の血球体積比を示す数値。
ヘモグロビン減少
、ヘモグロビン減少(へもぐろびんげんしょう) 血中に含まれるたんぱく質の一種。
リンパ球減少症
、リンパ球減少症(りんぱきゅうげんしょうしょう) 血中のリンパ球が減少すること。
リンパ球増加症
、リンパ球増加症(りんぱきゅうぞうかしょう) 血中のリンパ球が増加すること。
好酸球増加症
、好酸球増加症(こうさんきゅうぞうかしょう) 血中の好酸球が増加すること。
赤血球減少症
、赤血球減少症(せっけっきゅうげんしょうしょう) 血中の赤血球が減少すること。
赤血球増加症
、赤血球増加症(せっけっきゅうぞうかしょう) 血中の赤血球が増加すること。
白血球増加症
白血球増加症(はっけっきゅうぞうかしょう) 血中の白血球が増加すること。 |
|||
感覚器 |
眼充血
、眼充血(がんじゅうけつ) 目の充血。
結膜炎
、結膜炎(けつまくえん) 白目とまぶたの裏側を覆っている半透明な膜(結膜)が炎症を起こした状態。
彩視症
、彩視症(さいししょう) 健康な人には見えない色が見えたり、見えるように思える。
視覚障害
視覚障害(しかくしょうがい) 視覚に障害があること。 |
眼乾燥
、眼乾燥(がんかんそう) 目が乾くこと。
眼痛
、眼痛(がんつう) 目が痛む状態。
屈折障害
、屈折障害(くっせつしょうがい) 眼の焦点を合わせる能力が低下すること。
光視症
、光視症(こうししょう) 暗いところや目に光が当たっていないところで、視野の一部が光って見えたり、光の点滅を感じる症状。
味覚異常
、味覚異常(みかくいじょう) 味覚(甘味、酸味、塩味、苦味など)が減退し、味が分からなくなったり、異常な味がすること。
味覚消失
、味覚消失(みかくしょうしつ) 味覚(甘味、酸味、塩味、苦味など)を感じなくなること。
流涙異常
、流涙異常(りゅうるいいじょう) 涙腺や涙道が詰まるなど涙が出る際に何らかの異常が発生すること。
羞明
羞明(しゅうめい) 強い光などを受けた際に、不快感や目の痛みなどが生じること。 |
霧視
、霧視(むし) 視界が全体的にかすんで見えること。
視力低下
、
視力低下(しりょくていか) 視界の中心が見えにくくなったり、物が小さく見える、中心が暗くなる、歪んで見えるなど物が見えずらくなる症状。
網膜出血
、網膜出血(もうまくしゅっけつ) 眼底出血の大部分を占める網膜が出血する病気。
網膜静脈閉塞
、網膜静脈閉塞(もうまくじょうみゃくへいそく) 網膜の静脈が閉塞して、血管が詰り血液が流れなくなる病気。
突発性難聴
突発性難聴(とっぱつせいなんちょう) 突発的におきる原因不明の急性感音難聴のこと。 |
|
その他 |
CK増加
、CK増加(しーけーぞうか) クレアチンフォスフォキナーゼ:CPKとも言う。
疼痛
、疼痛(とうつう) 痛みを意味する医学用語。
熱感
熱感(ねつかん) 全身または炎症のある局所に感じられる、熱っぽい感じ。 |
BUN増加
、
BUN増加(びーゆーえぬぞうか) 尿素窒素とも言う。
インフルエンザ症候群
、インフルエンザ症候群(いんふるえんざしょうこうぐん) インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症。
リンパ節症
、リンパ節症(りんぱせつしょう) リンパ節が腫れた状態。
血中ナトリウム減少
、血中ナトリウム減少(けっちゅうなとりうむげんしょう) 血中のナトリウムの濃度が減少すること。
血中リン増加
、血中リン増加(けっちゅうりんぞうか) 血中のリンの濃度が上昇すること。
体重増加
、体重増加(たいじゅうぞうか) 身体の体重が増加すること。
血中尿酸増加
、血中尿酸増加(けっちゅうにょうさんぞうか) 血中の尿酸(肝臓で生成されるプリン体が分解された老廃物)値が高くなること。
ウロビリノーゲン陽性
、ウロビリノーゲン陽性(うろびりのーげんようせい) 尿中にウロビリノーゲンが含まれ、排泄される状態。
尿中ブドウ糖陽性
、尿中ブドウ糖陽性(にょうちゅうぶどうとうようせい) 尿中にブドウ糖が含まれ、排泄される状態。
尿中赤血球陽性
、尿中赤血球陽性(にょうちゅうせっけっきゅうようせい) 尿中に赤血球が含まれ、排泄される状態。
尿中蛋白陽性
、尿中蛋白陽性(にょうちゅうたんぱくようせい) 尿中にたんぱく質が含まれ、排泄される状態。
疲労
、疲労(ひろう) 筋肉や神経などの機能が低下し、本来の働きができなくなる状態。
無力症
無力症(むりょくしょう) 疲れやすい、易疲労性を示す病気。 |
過敏性反応
、過敏性反応(かびんせいはんのう) 身体内に侵入した異物に対して、生体の防御システムが過剰、または不適当に反応し、身体に異常な反応を示す症状の総称。
感染症
感染症(かんせんしょう) 病原体が生体内に侵入・増殖して症状が出る。 |
※¹ 因果関係は明らかではありませんが、バイアグラ服用後に心筋梗塞を発症したとの報告があります
※ 副作用一覧は、「バイアグラの添付文書 | ヴィアトリス製薬株式会社」より引用しています
バイアグラの副作用が起きた場合の対処方法
バイアグラは、安全性の高いED治療薬ですが、副作用は誰にでも起こる可能性があります。
基本的には、医師に相談するのが一番ですが、副作用が起きてしまった場合の対処方法について知っておくと、いざという時に役に立ちます。
間違った対処方法で、副作用を悪化させないためにも、正しい知識を身につけ、適切な対処ができるようにしましょう。
主な副作用の対処方法
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副作用の症状は軽度で、一時的な症状が多いですが、重篤な副作用を絶対に起こさないとは言い切れません。
パートナーやご家族の方などには、バイアグラを服用していることを伝えておきましょう。
重篤な副作用を引き起こした際に重要になります。
バイアグラの服用中に心臓発作などを引き起こし、救急搬送された場合は、救急救命士や医師にバイアグラを服用していることをお伝えください。
応急処置や治療の際に使用可能な薬剤がバイアグラを服用しているかどうかで異なる場合があります。
バイアグラの併用禁忌薬を応急処置や治療の際に使用してしまうと、ショックによってさらに命の危険を招く可能性があります。
本人の意識がなくなってしまった場合は、バイアグラ服用の旨を救急救命士や医師に伝えることができないかもしれません。
そのような時のため、恥ずかしいかもしれませんが、念のためパートナーやご家族の方などに伝えておくことをおすすめします。
血管拡張(ほてり・紅潮)の対処方法
血管拡張によるほてりや紅潮の発生率は高いですが、副作用の中では比較的無害な症状なので、過度に気にする必要はありません。
それでも気になる方は、以下の方法を試してみましょう。
ほてりや紅潮が起きた場合は、周囲の環境設定から対処すると良いでしょう。
室温や湿度、寝具などを調節して身体や患部を冷やすと症状が和らぐことがあります。
ほてりや紅潮などの副作用が起こりやすい方は、バイアグラの服用用量を減らすことも対策として効果的です。
用量が減れば、ほてりや紅潮の発生頻度や強さが減少する可能性があります。
用量を減らせば、勃起促進効果も減少するので、効き目と副作用をどこまで許容するのか、そのバランスが重要なポイントです。
単純にバイアグラの効果が切れるのを待つのも対処方法の1つです。
バイアグラの効き目がなくなれば、副作用も自然に消失するはずです。
また、紅潮により、顔が赤くなって恥ずかしいという方は、早々に部屋を暗くしてしまえば、顔を見られる事はないので、 紅潮は気にならなくなると思われます。
頭痛の対処方法
頭痛が起きた場合は、頭の患部を冷やすと症状が和らぐことがあります。
頭痛などの副作用が起こりやすい方は、バイアグラの服用用量を減らすことも対策として効果的です。
用量が減れば、頭痛の発生頻度や強さが減少する可能性があります。
用量を減らせば、勃起促進効果も減少するので、効き目と副作用をどこまで許容するのか、そのバランスが重要なポイントです。
もし、頭痛が長引く場合は、一旦性行為を止め、休憩しましょう。
症状が治まり始めたときに性行為を再開すると良いでしょう。
単純にバイアグラの効果が切れるのを待つのも対処方法の1つです。
バイアグラの効き目がなくなれば、副作用も自然に消失するはずです。
他にも、バイアグラの副作用で頭痛の症状が出た場合は、解熱鎮痛薬(痛み止め)を使用して痛みを和らげることが可能です。
バイアグラの併用禁忌薬に該当する成分は、解熱鎮痛薬の成分には含まれていないので、問題なく併用できます。
ただし、バイアグラは空腹時に服用することで効果を発揮する薬なのに対して、解熱鎮痛薬は人によって胃粘膜を荒らすなどの副作用があるので、空腹時での服用は避けるべき薬です。
なので、胃腸が弱い方は、さらに胃薬と一緒に服用すると良いでしょう。
胃薬の成分もまた、バイアグラの併用禁忌薬に該当する成分は含まれていないので、問題なく併用できます。
当クリニックでは、解熱鎮痛薬(カロナール錠)や胃薬(アシノン錠)をそれぞれ1錠100円(税込)にて処方いたしますので、お気軽にご相談ください。
処方価格
解熱鎮痛薬(カロナール錠) | 1錠 100円 |
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胃薬(アシノン錠) | 1錠 100円 |
※料金や価格は全て消費税込みの表示となっております
※解熱鎮痛薬や胃薬のみでの処方は行っておりません
「ロキソニンS」「バファリンA」「イブA錠」などの市販の頭痛薬も頭痛を和らげるのに有効で、バイアグラと併用することが可能です。
バイアグラの併用禁忌薬に該当する成分は、市販の頭痛薬の成分にも含まれていないので、問題なく併用できます。
ドラックストアなどで購入し、試してみると良いでしょう。
動悸の対処方法
動悸が起きた場合は、意識的な深い腹式呼吸を行ってみると良いでしょう。
ゆっくり大きく鼻から息を吸い、お腹に空気をいれるように膨らませ、ゆっくりと吸った空気を吐き出してお腹をへこませます。
呼吸を整え、リラックスすることで症状が和らぐことがあります。
動悸などの副作用が起こりやすい方は、バイアグラの服用用量を減らすことも対策として効果的です。
用量が減れば、動悸の発生頻度や強さが減少する可能性があります。
用量を減らせば、勃起促進効果も減少するので、効き目と副作用をどこまで許容するのか、そのバランスが重要なポイントです。
もし、動悸が長引く場合は、心臓に負担がかかっている合図である可能性もあるので、必ず一旦性行為を止め、休憩しましょう。
症状が治まり始めたときに性行為を再開すると良いでしょう。
単純にバイアグラの効果が切れるのを待つのも対処方法の1つです。
バイアグラの効き目がなくなれば、副作用も自然に消失するはずです。
消化不良・腹痛の対処方法
消化不良や腹痛などが起きた場合は、悪化して下痢などにつながらないように、身体やお腹を冷やさないように注意しましょう。
温かい体温を保てば、全身の血流が良くなり、胃腸の血流も増えます。
胃腸の血流を改善し、胃腸の働きを正常に保つことで症状が和らぐことがあります。
また、お腹を冷やさないために、バイアグラを服用する際は、冷たい水ではなく、ぬるま湯で服用すると良いでしょう。
消化不良や腹痛などの副作用が起こりやすい方は、バイアグラの服用用量を減らすことも対策として効果的です。
用量が減れば、消化不良や腹痛などの発生頻度や強さが減少する可能性があります。
用量を減らせば、勃起促進効果も減少するので、効き目と副作用をどこまで許容するのか、そのバランスが重要なポイントです。
もし、消化不良や腹痛などの症状が長引く場合は、一旦性行為を止め、休憩しましょう。
症状が治まり始めたときに性行為を再開すると良いでしょう。
単純にバイアグラの効果が切れるのを待つのも対処方法の1つです。
バイアグラの効き目がなくなれば、副作用も自然に消失するはずです。
他にも、バイアグラの副作用で消化不良や腹痛などの症状が出た場合は、胃薬を使用して症状を和らげることが可能です。
バイアグラの併用禁忌薬に該当する成分は、胃薬の成分には含まれていないので、問題なく併用できます。
当クリニックでは、胃薬(アシノン錠)を1錠100円(税込)にて処方いたしますので、お気軽にご相談ください。
処方価格
胃薬(アシノン錠) | 1錠 100円 |
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※料金や価格は全て消費税込みの表示となっております
※胃薬のみでの処方は行っておりません
「ガスター10」「太田胃散」「大正漢方胃腸薬」などの市販の胃薬も消化不良や腹痛などを和らげるのに有効で、バイアグラと併用することが可能です。
バイアグラの併用禁忌薬に該当する成分は、市販の胃薬の成分にも含まれていないので、問題なく併用できます。
ドラックストアなどで購入し、試してみると良いでしょう。
眼充血(目の充血)・彩視症(色視症)の対処方法
目の充血や彩視症が起きた場合は、加湿器で目の乾燥を防いだり、目のまわりの患部を冷たいタオルなどで冷やすと症状が和らぐことがあります。
光がまぶしすぎる所にはいないようにしたり、異物が目に混入しないように注意するなど、とにかく目に負担がかかることは控えましょう。
カラーコンタクトレンズをしている場合は、目に負担をかけやすいので、外して目を休ませましょう。
目の充血や彩視症などの副作用が起こりやすい方は、バイアグラの服用用量を減らすことも対策として効果的です。
用量が減れば、目の充血や彩視症などの発生頻度や強さが減少する可能性があります。
用量を減らせば、勃起促進効果も減少するので、効き目と副作用をどこまで許容するのか、そのバランスが重要なポイントです。
もし、目の充血や彩視症などの症状が長引く場合は、一旦性行為を止め、休憩しましょう。
症状が治まり始めたときに性行為を再開すると良いでしょう。
単純にバイアグラの効果が切れるのを待つのも対処方法の1つです。
バイアグラの効き目がなくなれば、副作用も自然に消失するはずです。
他にも、バイアグラの副作用で目の充血などの症状が出た場合は、点眼薬(目薬)を使用して症状を和らげることが可能です。
「Vロートプレミアム」「スマイル40メディクリアDX」「サンテメディカル12」などの市販の目薬も目の充血を和らげるのに有効で、バイアグラと併用することが可能です。
バイアグラの併用禁忌薬に該当する成分は、市販の目薬の成分には含まれていないので、問題なく併用できます。
ドラックストアなどで購入し、試してみると良いでしょう。
鼻閉(鼻づまり)の対処方法
鼻づまりが起きた場合は、加湿器で鼻腔の乾燥を防いだり、鼻の患部を冷たいタオルなどで冷やすと症状が和らぐことがあります。
また、身体の上体を起こしてなるべく血流が頭部に回らないようにしましょう。
腋の下を体操やマッサージで刺激することも有効です。
体操やマッサージによって腋の下の交感神経が刺激されると、鼻甲介の血管が収縮し、一時的に鼻の穴が開くことがあります。
鼻づまりなどの副作用が起こりやすい方は、バイアグラの服用用量を減らすことも対策として効果的です。
用量が減れば、鼻づまりなどの発生頻度や強さが減少する可能性があります。
用量を減らせば、勃起促進効果も減少するので、効き目と副作用をどこまで許容するのか、そのバランスが重要なポイントです。
もし、鼻づまりなどの症状が長引く場合は、一旦性行為を止め、休憩しましょう。
症状が治まり始めたときに性行為を再開すると良いでしょう。
単純にバイアグラの効果が切れるのを待つのも対処方法の1つです。
バイアグラの効き目がなくなれば、副作用も自然に消失するはずです。
他にも、バイアグラの副作用で鼻づまりなどの症状が出た場合は、点鼻薬を使用して症状を和らげることが可能です。
「ナザール」などの市販の点鼻薬も鼻づまりを和らげるのに有効で、バイアグラと併用することが可能です。
バイアグラの併用禁忌薬に該当する成分は、市販の点鼻薬の成分には含まれていないので、問題なく併用できます。
ドラックストアなどで購入し、試してみると良いでしょう。
とにかく医師に相談する
バイアグラは、全身に様々な副作用が発現する可能性のあるED治療薬です。
身体に何らかの異変が起きたら、使用を中止して医師に服用を継続して良いか相談するのが一番正しい選択です。
副作用についてわからないことなどがあれば当クリニックの医師にご相談ください。
バイアグラが体質に合わなければ、別のED治療薬をご提案することが可能です。
バイアグラは、特定の疾患を抱える方や併用する薬剤の内容によっては、服用・処方を禁止される場合があります。
服用を開始する前に、自分で禁忌事項に当てはまっていないか確認し、医師に判断してもらうことが大切です。
バイアグラの服用を検討している場合は、安全に服用できるか医師に相談してみましょう。
バイアグラの副作用による死亡例はある?
海外、および日本国内において、バイアグラが原因と思われる死亡事故が多数報告されています。
ただし、これはあくまでもバイアグラの用法や用量を守らず、間違った方法で使用してしまったことなどによるものです。
特に、併用禁忌薬であるニトログリセリンなどの硝酸剤とバイアグラを併用したことによる死亡事故が最も多い事例として確認されています。
バイアグラを間違った方法で使用し、死に至る原因は、主に心筋梗塞や脳梗塞などです。
主な死因
- 冠状動脈性心疾患(狭心症・心筋梗塞)
- 脳卒中(脳梗塞・脳出血)
- 不明
「硝酸剤」併用による死亡例
1998年のバイアグラ発売当初から、バイアグラと硝酸剤の併用によって死亡するケースが報告されています。
硝酸剤は、ニトログリセリンで知られる狭心症や心筋梗塞などの治療薬で、バイアグラ同様、血管を拡張させ、血圧を下げる作用があります。
バイアグラと併用すると降圧作用が二重で働き、血圧が下がり過ぎてしまい、死に至ることがあるのです。
硝酸剤を狭心症治療などのため服用している方は、バイアグラを服用することはできません。
また、硝酸剤は、経口服用の飲み薬だけに限らず、塗り薬、貼り薬、吸入薬、スプレー、注射などに含まれていることもあるので、注意が必要です。
硝酸剤以外にも併用すると危険な薬剤があるので、日常的に薬の服用をしている方は確認しておきましょう。
ロシア人男性の死亡例
2009年には、バイアグラの大量摂取によって、心臓発作で死亡したケースが報告されています。
28歳のロシア人男性が女性2人と「12時間、休みなく性行為ができるか」という賭けを3,000ポンド(当時のレートで約42万円)で行い、その女性2人と「12時間耐久セックス」を行っていたそうです。
ロシア人男性は、性行為を長時間続けるためにバイアグラを短時間で大量に摂取していました。
その結果、賭けには勝つことができたものの、心臓発作で死亡してしまったのです。
バイアグラを短時間で大量に摂取すれば、有効成分シルデナフィルの作用が効きすぎて血圧が急激に下がり、心臓や血管などに負担をかけることになります。
結果として、ロシア人男性が死亡した様に、心臓発作で死に至る可能性があります。
今回のケースは、副作用というよりは、誤った服用方法による死亡例ととらえたほうが良いでしょう。
どのような薬でも、決められた用法や用量を守らず、飲みすぎては絶対にいけません。
オランダ人妊婦の新生児の死亡例
2018年には、バイアグラの臨床試験において新生児11人が死亡したケースが報告されています。
オランダにある、アムステルダム大学付属病院は10の病院と共同で、胎児が子宮内で正常に発育していない妊婦を助けるため、バイアグラの使用を模索する研究や臨床試験を進めていました。
バイアグラには、血管を拡張させる作用があるため、妊婦が服用することで胎盤への血流を促進し、子宮内で発育が遅れている胎児の成長を活性化させる可能性があると医師や科学者は考えていたからです。
結果として、この臨床試験で、バイアグラを服用していた妊婦93人の内、新生児19人が死亡してしまいました。
新生児19人の内、11人はバイアグラとの関連が疑われる肺高血圧症の1種が原因で死亡したと考えられています。
妊婦にバイアグラの使用を模索する研究は、臨床試験で新生児11人の死亡を受け、中止となっています。
偽造ED治療薬による死亡例
正規のバイアグラの副作用による死亡例ではありませんが、海外や国内において、バイアグラなどの偽造ED治療薬の服用で死亡したケースや重篤な健康被害が報告されています。
2008年には、シンガポールで偽造ED治療薬の服用による死亡例や低血糖によって昏睡に陥る事例が確認されています。
また、2011年、日本国内の奈良県において、呼吸困難などで病院に搬送され死亡に至った男性の衣服から、偽造ED治療薬が見つかった事例や偽造ED治療薬を服用した男性が意識障害を起こし、病院に搬送されるという事例も確認されています。
非正規ルート(病院やクリニックなどで処方される以外)で入手したバイアグラは、偽物や偽造品の可能性が高く、思わぬ健康被害などが予想されます。
日本国内では、バイアグラは医師の処方が必要な処方箋医薬品に指定されています。
海外製のバイアグラなどのED治療薬を個人輸入で購入して、使用するのは注意が必要です。
バイアグラの副作用のよくある誤解
バイアグラが発売してから20年以上も経っているにも関わらず、その副作用について様々な誤解をしている方が多くいます。
バイアグラの副作用を間違って認識していないか、今一度確認してみましょう。
心臓に負担をかけることはない
バイアグラはもともと狭心症の治療薬として、研究・開発が進められていた薬なので、直接心臓に負担をかけることはありません。
バイアグラの服用の有無よりも、高齢者や高血圧、糖尿病などの疾患を抱えている方が、
性行為という運動や刺激により、心臓に負担をかけることがあります。
性行為は、ある意味運動なので、無理をして頑張りすぎると血圧が上昇し、心臓に負担がかかります。
バイアグラを服用後、勃起力が向上したことでテンションが上がり、いつもより性行為が激しくなり、心臓への過度の負担が原因で心筋梗塞を引き起こし、突然死することがあります。
そういった腹上死の話が誤解され伝わり、「バイアグラを服用すると心臓に負担をかける」という話につながったと考えられます。
心臓に何らかの問題がある状態で服用したり、併用禁忌薬の硝酸剤などと併用しなければ、バイアグラを服用しても心臓に負担がかかることはありません。
視力低下・失明(視力喪失)することはない
バイアグラを服用することで、副作用として一時的に視力感覚に障害が発生することがあっても、永続的な視力低下や失明(視力喪失)の危険性はありません。
ヴィアトリス製薬株式会社もバイアグラが視力低下や失明という障害を誘発するエビデンスはないとしています。
バイアグラの副作用で、視力低下や失明するという誤解は、禁忌に指定される網膜色素変性症という病気があるからだと思われます。
網膜色素変性症とは、網膜視細胞に異常が発生する病気で、夜盲症ではじまり、視野狭窄や色覚異常、視力低下が進行し、いずれ失明に至る両眼性、かつ遺伝性の網膜疾患です。
網膜色素変性症の方の網膜視細胞には、ホスホジエステラーゼ6(PDE6)という酵素のβサブユニット遺伝子に異常がみられます。
PDE5阻害薬(バイアグラなどのED治療薬)を服用すると、陰茎の海綿体にあるPDE5に対する阻害作用の約10分の1の効力で、PDE6に影響を及ぼし、視力低下や失明する可能性があります。
なので、網膜色素変性症の方は残念ながら、バイアグラなどのED治療薬の服用はできません。
「網膜色素変性症の方がバイアグラを服用すると視力低下や失明する」という話が「バイアグラを服用すると視力低下や失明する」に変わって伝わった可能性があります。
また、海外においてバイアグラなどのED治療薬を服用後、稀に視力低下や失明の原因となりうるNAION(Non-Arteritic
Ischemic
Optic
Neuropathy:非動脈炎性前部虚血性視神経症)の発症報告がされていることも視力低下や失明するという誤解を招いています。
現在、視力低下や失明した方は、NAIONの危険因子(年齢50歳以上、高血圧、糖尿病、冠動脈障害、高脂血症、喫煙など)を持っており、動脈硬化を原因とする血管障害が病因と考えられています。
使いすぎによる薬剤耐性・依存性・中毒性はない
バイアグラは、薬剤耐性が生じて効果が減弱することはありません。
薬剤耐性とは、身体が薬剤の効果になれてしまい、抵抗性を持ち、薬剤が効かない、または効きにくくなることです。
長期間バイアグラを服用し、効果が薄れてきたと感じるのであれば、何らかの原因が存在します。
体長が悪い時や精神的なストレス、プレッシャーなどを抱えている時にバイアグラを服用してもあまり効果を実感できない場合があります。
バイアグラの服用に慣れて飲み方が雑になり、効果を最大限発揮できる条件を整え忘れてしまっている可能性もあります
食後すぐに服用してしまったり、服用間隔を24時間以上空けずに飲み続けてしまえば、バイアグラの効果は薄れてしまいます。
また、バイアグラには、アルコールやニコチンの様に、精神的にも身体的にも依存性や中毒性はありません。
ただ、その圧倒的な効果によって、性行為前にバイアグラを頼りがちになってしまう可能性はあります。
決してバイアグラに依存性や中毒性があるわけではないので、ご安心ください。
精子・妊娠に影響はない
男性がバイアグラを服用しても精子やその後の妊娠・胎児に与える悪影響はありません。
バイアグラの有効成分シルデナフィルが精子の質(運動性能、形態、精子濃度、精子数など)に与える影響はごくわずかだからです。
バイアグラを1度服用した場合でも、半年間連日服用した場合でも、精子や遺伝子、男性ホルモンなどに特異な影響は見られなかったという報告があります。
むしろ、バイアグラなどのED治療薬は、妊活に有効で、人工授精ではなく、自然な形での妊娠を望む方に広く使用されています。
バイアグラを服用しても精子に影響はないので、性行為を行ったパートナーの身体にも悪影響を及ぼすことはありません。
妊娠・胎児への悪影響はないので、安心して子作りのためにバイアグラを服用してください。
ただし、妊娠に影響がないのは、男性がバイアグラを服用した場合のみです。
妊娠中、または妊娠予定の女性がバイアグラを服用すると前述の様な死亡事故につながる恐れがあるので、絶対に服用しないようにしましょう。
また、バイアグラ服用後、射精時に血が混じり、赤くなること(血精液症)がありますが、過度に心配しないでください。
バイアグラには、血管拡張作用があるので、射精時の精子通過経路などが軽い炎症を起こし、出血してしまうことがあります。
射精量や射精に伴う器官(精嚢や前立腺、尿道)に影響はないはずですが、血精液症や痛みが続く場合は、腫瘍や結石などの疑いがあるので、医師に相談しましょう。