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牽引性脱毛症とは?症状や治療方法を解説【医師監修】

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牽引性脱毛症とは?症状や治療方法を解説【医師監修】

髪の毛が部分的に脱毛状態になっている方は、牽引性脱毛症を疑ってみてください。

牽引性脱毛症は、長髪で髪を縛る機会の多い女性に多く見られる脱毛症と言われています。

しかし、日々の習慣次第で男性でも十分起こる可能性はあります。

今回は、牽引性脱毛症の症状や原因、治療方法などについて解説します。

※当クリニックでは、「牽引性脱毛症」に関する治療を行っていません

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牽引性脱毛症とは

髪の毛を引っ張る

牽引性脱毛症とは、髪の毛が引っ張られて抜けたり、長時間髪の毛を引っ張り続けられることで頭皮に負担がかかり、抜け毛が増えることで発症する脱毛症のことです。

細菌やウイルスなどによる感染症やホルモン異常、遺伝的疾患などは関係ありません。

特に、ポニーテールや三つ編みなどの髪型にする長髪の女性に多く発症する傾向があります。
しかし、男性でも髪の毛を常に引っ張る様な髪型や習慣があると引き起こされることがあります。

10代や20代の若い人でも牽引性脱毛症になることがあります。

進行性の脱毛症ではないので、髪型を変えたり、日々のヘアケア方法などの習慣さえ改善すれば徐々に抜け毛の症状はなくなっていきます。
ただし、髪の毛や頭皮に負担をかける習慣を改善しなければ、抜け毛が増え続ける可能性があるので、注意が必要です。

牽引性脱毛症の症状

分け目を気にする人

主に前頭部と側頭部の生え際や分け目などの薄毛が目立つようになるのが牽引性脱毛症の特徴です。
髪の毛が引っ張られる部分に抜け毛が集中するため、全体的に薄毛になることもあります。

また、髪の毛が引っ張られている部分は、髪のボリュームが減ったり、切れ毛や枝毛になりやすくなります。

さらに、抜けた髪の毛の毛根部分には、白い「毛包」という組織の一部が見られることが多くあります。
自然な抜け毛であれば出てこないはずの毛包が、毛根ごと髪の毛を強く引っ張られることにより、くっついたまま抜けてしまうのです。

他にも、抜けた毛の毛根の先端から毛が生えて「ひげ根」と呼ばれる状態になっていることがあります。
毛根が頭皮にうまく根付いておらず、新たに生えてきた髪の毛も一緒に抜けてしまっている状態です。
髪が引っ張られ続けると毛球が変化し、ひげ根状態になると言われています。

牽引性脱毛症の原因

髪をかき上げる

牽引性脱毛症は、髪の毛を強く引っ張ったり、長時間髪の毛を引っ張り続けることで引き起こされます。

長時間髪の毛を強く引っ張り続けると、頭皮が血行不良を引き起こします。
血行不良によって、頭皮や髪の毛に十分な栄養を行き渡らすことができなくなると、髪の毛の成長が妨げられ、抜け毛に繋がります。

また、ポニーテールなど髪を強く引っ張る髪型にしたり、ヘアアイロンやカールアイロン(コテ)を多用することで引き起こされることもあります。
特に、髪の毛をきつく結ぶと毛根を無理やり引っ張る力が加わわるので、注意が必要です。

髪の毛の生え際や分け目は、ヘアゴムなどで髪をまとめて引っ張りやすい部分のため、脱毛症状が現れやすい傾向があります。

髪の毛が引っ張られている時間や期間が長くなると、髪の毛を産生・再生する細胞組織へのダメージが積み重なり、髪の毛が生えてきづらくなります。

牽引性脱毛症を引き起こしやすい具体的な習慣などをご紹介します。

牽引性脱毛症の原因

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ポニーテールなどの髪型

ポニーテールの女性

ポニーテールやお団子ヘア、三つ編み、編み込みヘアアレンジなどの髪型は、牽引性脱毛症の原因になります。

髪の毛をきつく結ぶような髪型は、常に髪の毛が引っ張られている状態になってしまいます。
また、髪が長いとその分「重さ」も出てくるので、動くたびに頭皮の負担が大きくなります。

他にも、毎日同じ分け目の髪型を続けることにも注意が必要です。
同じ分け目部分に負荷がかかりやすくなり、脱毛を誘発してしまいます。

エクステ(ヘアエクステンション)の装着

エクステ

装着している間は常に頭皮が引っ張られた状態になるエクステ(ヘアエクステンション)も牽引性脱毛症の原因になります。

エクステは、髪の根元に編み込んだり、ゴムなどでキツく縛りつけて使用するものです。
エクステを装着している間は、エクステの重さで、髪の毛が常に引っ張られた状態になってしまいます。

ポニーテールなどの髪型と同様に、髪の毛が常に引っ張られた状態は脱毛を引き起こす可能性があります。

男性もエクステを装着することで牽引性脱毛症を引き起こすことがあるので、注意が必要です。

ヘアアイロンやカールアイロンなどの使用

ヘアアイロンを使う男性

毎日、ヘアアイロンやカールアイロン(コテ)などを使用し、ヘアセットをする習慣がある方は、牽引性脱毛症を引き起こす可能性があります。

ヘアアイロンやカールアイロンを使用する際は、髪を引っ張って使用することが多いため、頭皮へのダメージが蓄積してしまいます。
特に、カールアイロンは髪の毛を引っ張りながら巻くため、頭皮の負担がかかりやすい傾向があります。

カチューシャなどのヘアアクセサリーの使用

ヘアアクセサリー

毎日、カチューシャなどのヘアアクセサリーを使用する習慣がある方も牽引性脱毛症を引き起こす可能性があります。

カチューシャなどのヘアアクセサリーは、一部の髪の毛だけを引っ張り、頭皮へ負担を与えることに繋がります。

また、ヘアアクセサリーの付け外しの際に、髪の毛が引っ張られたり、頭皮を傷つけてしまうと脱毛を誘発させる要因になります。

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牽引性脱毛症の治療方法

診察

牽引性脱毛症は、基本的に自然治癒に任せたり、対処療法以外に治療する方法はありません。

牽引性脱毛症を改善するには、以下の方法を試してみましょう。

牽引性脱毛症の治療方法

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※当クリニックでは、「牽引性脱毛症」に関する治療を行っていません

髪型を毎日変える

櫛で髪をとく

ポニーテールやお団子ヘアなど、頭皮に負担のかかりやすい髪型をやめたり、毎日違った髪型にするようにしましょう。
頭皮に負担のかからない髪型や分け目に変更することで、自然治癒を促すことができます。

長期間、髪の毛を引っ張った状態や同じ分け目のまま過ごすことが無くなれば、物理的なダメージが防げるので、徐々に改善されていくでしょう。

とにかく頭皮に負担をかけない

ヘアアイロン

日常的にエクステを装着している方は、装着頻度や装着量を減らしたり、一定期間装着しない期間を作ったりして、できるだけ頭皮に負担をかけないようにしましょう。

ヘアアイロンやカールアイロンを使用している方も使用方法や使用頻度に注意が必要です。
髪を強く引っ張り過ぎないように調整しながら使用することが大切です。

また、ゆるめのヘアゴムを使用したり、家にいる時は髪を束ねず、ヘアゴムを外して過ごすようにしましょう。

とにかく頭皮に負担をかけるようなことは徹底的に排除しましょう。

シュシュを使用する

シュシュ

長い髪をまとめる際には、「シュシュ」を使用しましょう。
シュシュなら優しくふんわりと髪をまとめられるので、頭皮にあまり負担がかかりません。

ファッション的にもおしゃれなので、家でも外出先でも使用できるでしょう。

育毛剤やサプリメントを使用する

育毛スプレー

牽引性脱毛症には、頭皮環境を整え、髪の毛の成長をサポートする育毛剤やサプリメントなどが有効とされています。
より早く脱毛症状を回復させたい場合は、「ミノキシジル」という成分が含まれた育毛剤を使用すると良いでしょう。

ただし、育毛剤は牽引性脱毛症の原因を改善した上で使用することが前提になります。

髪の毛を引っ張り続ける習慣を改善せずに育毛剤を使用すると、頭皮に強い刺激を与えてしまう可能性があります。
頭皮へのダメージを避けるため、育毛剤の使用だけで牽引性脱毛症の治療を試みないようにしましょう。

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まとめ~日々の習慣に気をつけよう~

特に何の疾患もなく、部分的に抜け毛が増えてきたという方は牽引性脱毛症かもしれません。

牽引性脱毛症は、髪の毛が引っ張られ、頭皮に物理的なダメージが与えられることで起きる一過性の脱毛症です。
そのため、髪の毛を引っ張る原因を見直せば改善されます。

育毛剤などを使用した治療を行う前に、髪型を変えたり、日々のヘアケア方法を見直すと良いでしょう。

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