性感染症(性病)は、治療せず放置すると、不妊症や命に関わることがある大変危険な疾患で知られています。
他にも、実はED(勃起不全)を招く可能性があることをご存知だったでしょうか。
今回は、性感染症がEDを招く可能性について解説します。
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性感染症(性病)とは?
性感染症(性病)とは、「性行為などによって感染する疾患」の総称です。
一昔前は、単に「性病」と呼ばれていましたが、現在は法改正によって「性感染症」や「STD(Sexually Transmitted Diseases)」と呼ばれています。
最近では、「STI(Sexually Transmitted Infections)」と呼ばれることもあります。
性感染症は主に、「精液、腟分泌液、血液」などに含まれた「ウイルス、細菌、原虫」などの病原体が「性器、泌尿器、肛門、口腔」などの「粘膜、皮膚」に接触することで感染します。
他にも、性感染症の中には、母子感染するものもあります。
しかし、多くの場合、感染後は症状が軽かったり、見られないことがあるため、気がつかない間に進行してしまいます。
感染原因となる性行為
- セックス(膣性交)
- オーラルセックス(口腔性交)
- アナルセックス(肛門性交)
- etc...
性感染症は、特別な疾患ではなく、性行為によって誰でも発症する可能性のある身近な疾患です。
近年では、性行為は単なる愛情表現や生殖活動を目的としたものではなくなってきています。
「セックスコミュニケーション」と呼ばれるようなコミュニケーションを目的とした性行為も広まりつつあり、性行為に対して寛容な考え方を持つ時代になりつつあります。
そのため、性感染症患者は増加傾向にあり、感染者の年齢も年々若年化してきています。
日常生活では感染しない
性感染症は、日常生活の中で感染し発症することはありません。
基本的には、性行為を伴わない限り、自然に発症することはないのです。
これは、感染の原因となる病原体が体内から離れると生きることが難しいからです。
感染に影響がないとされる行為
- 握手をする
- 同じ手すりや吊り革を触る
- 同じ蚊に刺される
- 同じお風呂に入る
- 同じトイレの便座に座る
- 同じタオルを使う
- 同じコップの回し飲み
- 同じ食器の使い回し
- etc...
※性感染症の種類や健康状態などによって例外はあります
ただし、咳やくしゃみなどで感染者のしぶき(唾液を含む)が、直接口や目に入ったりすると感染する可能性はあります。
性感染症の種類
性感染症には、以下の様な種類があります。
主な性感染症
- HIV/AIDS(エイズ)
- 梅毒
- 性器クラミジア感染症
- 淋菌感染症(淋病)
- マイコプラズマ感染症/ウレアプラズマ感染症
- 性器ヘルペスウイルス感染症
- 尖圭コンジローマ
- 腟トリコモナス症
- 性器カンジダ症
- A型肝炎
- B型肝炎
- C型肝炎
- 毛じらみ症(ケジラミ症)
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HIV/AIDS(エイズ)
AIDS(エイズ)とは、後天性免疫不全症候群(Acquired Immunedeficiency Syndrome)の略称で、HIV(Human Immunodeficiency Virus:ヒト免疫不全ウイルス)と呼ばれるウイルスに感染することで引き起こされる疾患です。
正確には「HIV感染=AIDS発症」ではなく、HIVの感染者が免疫機能の低下によって様々な感染症を発症した状態のことを言います。
HIV/AIDS(エイズ)
症状 | 急性感染期の初期症状として発熱、リンパ節の腫れ、咽頭炎、皮疹、筋肉痛、関節痛、頭痛、下痢などの症状が現れます。 症状の見られない無症候期(潜伏期間)を経て、エイズ発症期に至り、様々な感染症を併発します。 治療せず放置するとAIDS発症から約2年で死に至るとされています。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)、母子感染(妊娠中、出産時、授乳中)、血液感染(注射器具などの共有)が主な感染経路です。 |
治療方法 | HIVを完全に取り除き、完治させることはできません。 抗HIV薬と呼ばれる治療薬の服用によって、HIVの増殖を抑え、免疫機能を維持する治療がほぼ永続的に行われます。 自然治癒することはありません。 |
梅毒
梅毒とは、梅毒トレポネーマと呼ばれる細菌に感染することによって引き起こされる疾患です。
梅毒という疾患名は症状として現れる赤い発疹が果実の「楊梅(ヤマモモ)」に似ていることに由来しています。
梅毒
症状 | 発熱、倦怠感、患部にしこりや硬いイボ、びらん、潰瘍、発疹(バラ疹)、脱毛、リンパ節の腫れなどの症状が現れます。 治療せず長期間放置すると失明や体に麻痺が残ることがあり、最悪死に至ることもあります。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)が主な感染経路です。 |
治療方法 | 抗生物質として、主にペニシリン系の抗菌薬を用いた治療が行われます。 ペニシリンアレルギーの方には、テトラサイクリン系やマクロライド系の抗菌薬が用いられます。 感染期間などによりますが、約2週間~12週間の内服治療によって完治させることができます。 自然治癒することはありません。 |
性器クラミジア感染症
性器クラミジア感染症とは、クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)と呼ばれる細菌に感染することで引き起こされる疾患です。
また、性器以外にも咽頭や目に感染することもあり、それぞれ「咽頭クラミジア」や「クラミジア性結膜炎」と呼ばれます。
性器クラミジア感染症は、日本で一番多い性感染症です。
厚生労働省の発表によれば、性器クラミジア感染症の感染者は2020年で28,000人以上が感染していると報告しています。
2017年以降、毎年約1,000人ずつ増加しています。
性器クラミジア感染症
症状 | 尿道炎、尿道分泌物(膿)、頻尿、排尿痛、 尿道の不快感や掻痒感などの症状が現れます。 ほとんどの場合、無症状で進行するため、感染したことに気がつかない方が多いとされています。 治療せず放置すると男性不妊に繋がることがあります。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)が主な感染経路です。 |
治療方法 | 抗生物質として、テトラサイクリン系やマクロライド系、ニューキノロン系などの抗菌薬を用いた治療が行われます。 約1週間~4週間の内服治療によって完治させることができます。 自然治癒したかの様に見えることがありますが、自然治癒することはありません。 |
淋菌感染症(淋病)
淋菌感染症(淋病)とは、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)と呼ばれる細菌に感染することで引き起こされる疾患です。
また、性器クラミジア感染症同様、性器以外にも咽頭や目に感染することもあり、それぞれ「咽頭淋病」や「淋病性結膜炎」と呼ばれます。
淋菌感染症(淋病)
症状 | 尿道炎、尿道分泌物(膿)、頻尿、排尿痛、 尿道の不快感や掻痒感などの症状が現れます。 クラミジア同様、ほとんどの場合、無症状で進行するため、感染したことに気がつかない方が多いとされています。 治療せず放置すると男性不妊に繋がることがあります。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)が主な感染経路です。 |
治療方法 | 抗生物質として、セフェム系やアミノグリコシド系、マクロライド系、ニューキノロン系、ペニシリン系などの抗菌薬を用いた治療が行われます。 また、経口内服薬以外にも、点滴や筋肉注射による抗菌薬の投与が必要に応じて行われることがあります。 約2週間~3週間の内服治療によって完治させることができます。 自然治癒することはありません。 |
マイコプラズマ感染症/ウレアプラズマ感染症
マイコプラズマ感染症とは、マイコプラズマ・ホミニスやマイコプラズマ・ジェニタリウムと呼ばれる細菌に感染することで引き起こされる疾患です。
一方、ウレアプラズマ感染症とは、ウレアプラズマ・パルバムやウレアプラズマ・ウレアリチカムと呼ばれる細菌に感染することで引き起こされる疾患です。
「マイコプラズマ肺炎」という気管支炎や肺炎を引き起こす疾患も存在しますが、マイコプラズマ・ニューモニアと呼ばれる細菌が原因となるため、性感染症の原因菌とは別物です。
マイコプラズマ感染症/ウレアプラズマ感染症
症状 | 尿道炎、尿道分泌物(膿)、排尿痛、尿道の不快感や掻痒感、倦怠感、嘔吐、下痢、腹痛などの症状が現れます。 症状の多くは軽症です。 治療せず放置すると男性不妊に繋がることがあります。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)、母子感染(妊娠中、出産時、授乳中)が主な感染経路です。 |
治療方法 | 抗生物質として、マクロライド系やテトラサイクリン系、ニューキノロン系などの抗菌薬を用いた治療が行われます。 約1週間~2週間の内服治療によって完治させることができます。 自然治癒することがあるため、抗生物質が必要ない場合もあります。 |
性器ヘルペスウイルス感染症
性器ヘルペスウイルス感染症とは、単純ヘルペスウイルス(Herpes Simplex Virus:HSV)と呼ばれるウイルスに感染することで引き起こされる疾患です。
また、性器以外にも唇(周辺を含む)や目に感染することもあり、それぞれ「口唇ヘルペス」や「角膜ヘルペス」と呼ばれます。
日本では、性器クラミジア感染症に次いで二番目に多い性感染症として知られています。
性器ヘルペスウイルス感染症
症状 | 強い疼痛、発熱、患部の不快感や掻痒感、全身の倦怠感、リンパ節の腫れ、多発性の小水疱や腫瘍、神経痛などの症状が現れます。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)、母子感染(妊娠中、出産時、授乳中)が主な感染経路です。 |
治療方法 | 一度でも性器ヘルペスウイルス感染症に感染してしまうと完治できる治療方法はありません。 そのため、原因となる単純ヘルペスウイルスの増殖を抑制する抗ヘルペス薬を使用し、症状を抑える治療が行われます。 単純ヘルペスウイルスを死滅させる薬剤や予防に有効なワクチンが存在していないからです。 再発を繰り返すことになりますが、約2週間~4週間で自然治癒することがあります。 |
尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマとは、ヒトパピローマウイルス(Human Papilloma Virus:HPV)と呼ばれるウイルスに感染することで引き起こされる疾患です。
このヒトパピローマウイルスには「良性型」と「悪性型」があります。
「尖圭コンジローマ」を引き起こす可能性があるのは「良性型」のヒトパピローマウイルスです。
ただし、「悪性型」のヒトパピローマウイルスに感染してしまうと男性は「陰茎がん」、女性は「子宮頸がん」などを引き起こすことがあります。
尖圭コンジローマ
症状 | 患部にしこりや硬く先の尖ったイボ、疼痛、患部の不快感や掻痒感などの症状が現れます。 イボが増えて集まると、鶏のトサカやカリフラワーの様な形状に変化していきます。 ほとんどの方は、イボなどのできもの以外に目立った症状は現れないとされています。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)、母子感染(妊娠中、出産時、授乳中)、接触感染(手指の接触)が主な感染経路です。 |
治療方法 | イミキモドという成分を含む軟膏などの外用薬(塗り薬)を用いた治療、液体窒素による凍結療法、電気メスやレーザーなどを用いた外科的切除治療が行われます。 治療方法などによりますが、約1週間~8週間の内服治療や外科治療によって完治させることができます。 稀に自然治癒することがあります。 |
腟トリコモナス症
腟トリコモナス症とは、腟トリコモナス原虫という微生物に感染することで引き起こされる疾患です。
腟トリコモナス原虫は、アメーバの様な微生物なので、肉眼で姿を確認することはできません。
疾患名に「腟」という言葉が入っていますが、女性だけでなく男性も感染することがあります。
腟トリコモナス症
症状 | 患部の不快感や掻痒感、刺激感、違和感、灼熱感、排尿痛、尿道分泌物(膿)などの症状が現れます。 初期段階では、ほとんどの方が無症状で進行するため、感染に気づきにくいのが特徴です。 治療せず放置すると男性不妊に繋がることがあります。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)が主な感染経路です。 |
治療方法 | チニダゾールやメトロニダゾールという成分が含まれた経口内服タイプの抗原虫薬を用いた治療が行われます。 約1週間~2週間の内服治療によって完治させることができます。 自然治癒することはありません。 |
性器カンジダ症
性器カンジダ症とは、カンジダと呼ばれる真菌(カビ)に感染することで引き起こされる疾患です。
性器カンジダ症は、女性に比べ男性が感染することは比較的少ないとされています。
性器カンジダ症
症状 | 患部の不快感や掻痒感、発疹、排尿痛、性交痛、灼熱感、尿道分泌物(膿)、尿道炎などの症状が現れます。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)、母子感染(出産時、授乳中)、自己感染(免疫力の低下による発症)が主な感染経路です。 |
治療方法 | 経口内服薬や軟膏などの外用薬(塗り薬)のトリアゾール系抗真菌薬を用いた治療が行われます。 約1週間~4週間の内服薬や外用薬を用いた治療によって完治させることができます。 稀に自然治癒することがあります。 ただし、常在菌であるカンジダを完全に排除することはできないため、免疫力の状態によっては常に再発のリスクがあります。 |
A型肝炎
A型肝炎とは、A型肝炎ウイルス(Hepatitis A virus:HAV)と呼ばれるウイルスに感染することで引き起こされる疾患です。
A型肝炎を発症すると、軽度から重度の炎症を肝臓に引き起こします。
しかし、A型肝炎はB型肝炎やC型肝炎と異なり、慢性的な肝疾患を引き起こすことはありません。
A型肝炎
症状 | 食欲不振、全身倦怠感、腹痛、嘔気、嘔吐、発熱、下痢、黄疸、褐色尿、白色便などの症状が現れます。 これらの症状は、主に一過性の急性肝炎によるものとされています。 感染者の約1%は、肝炎が急激に進行し、肝臓が機能しなくなる急性肝不全(劇症肝炎)となり、さらに急性腎不全を引き起こすこともあります。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)、母子感染(妊娠中、出産時、授乳中)、血液感染(注射器具などの共有)が主な感染経路です。 |
治療方法 | A型肝炎に対する特別な治療方法はありません。 入院し、安静臥床が基本となります。 病態が悪化した場合は、症状に応じた治療を行いつつ、体内に抗体ができるのを待つしかありません。 |
B型肝炎
B型肝炎とは、B型肝炎ウイルス(Hepatitis B virus:HBV)と呼ばれるウイルスに感染することで引き起こされる疾患です。
B型肝炎ウイルスは、感染力が強く、発症すると致死率の高いことで知られています。
WHO(世界保健機関)の推計では、年間約50万人~70万人がB型肝炎によって死亡していると報告しています。
B型肝炎は、大きく「B型急性肝炎」と「B型慢性肝炎」の2つに分けられます。
B型肝炎
症状 | 食欲不振、全身倦怠感、疲労感、腹痛、嘔気、嘔吐、発熱、下痢、黄疸、褐色尿、白色便、悪心などの症状が現れます。 急性の場合、ほとんどの方は軽い症状で治まりますが、稀に急性肝不全(劇症肝炎)になることもあります。 慢性の場合、目立った自覚症状がないため、発症に気づかないうちに肝硬変や肝臓がんに進行することがあります。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)、母子感染(妊娠中、出産時、授乳中)、血液感染(注射器具などの共有)が主な感染経路です。 |
治療方法 | 急性の場合、特別な治療方法はありませんが、約4週間で自然治癒することが多いとされています。 B型急性肝炎の約10%は、慢性化し、B型慢性肝炎を発症するとされています。 慢性の場合、抗ウイルス療法による抗ウイルス薬を用いた治療が行われます。 しかし、B型慢性肝炎を発症し、B型肝炎ウイルスのキャリア(持続感染者)になった場合、完治は困難であるとされています。 |
C型肝炎
C型肝炎とは、C型肝炎ウイルス(Hepatitis C virus:HCV)と呼ばれるウイルスに感染することで引き起こされる疾患です。
B型肝炎に比べC型肝炎が性行為によって感染する確率は比較的低いとされています。
C型肝炎は非常に緩やかに進行します。
また、肝臓の線維化の進行状態によって、「F1(軽度)」「F2(中等度)」「F3(高度)」「F4(肝硬変)」の4つに分けられます。
C型肝炎
症状 | 食欲不振、全身倦怠感、疲労感、関節痛、腹痛、嘔気、嘔吐、発熱、下痢、黄疸、暗色尿、灰白色便、悪心などの症状が現れます。 多くの場合、無症候性で命に関わる病態を引き起こすことは極めて稀です。 しかし、約20年~30年をかけて慢性肝炎から肝硬変へと悪化させ、さらに肝臓がんを引き起こすことがあります。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)、母子感染(妊娠中、出産時、授乳中)、血液感染(注射器具などの共有)が主な感染経路です。 |
治療方法 | 抗ウイルス療法による抗ウイルス薬を用いた治療が行われます。 C型肝炎患者の約90%は抗ウイルス薬によって完治させることができます。 しかし、C型肝炎を発症し、C型肝炎ウイルスのキャリア(持続感染者)になった場合、完治は困難であるとされています。 |
毛じらみ症(ケジラミ症)
毛じらみ症(ケジラミ症)とは、ケジラミ(毛じらみ)と呼ばれる寄生虫に感染することで引き起こされる疾患です。
ケジラミの成虫は、約2mmの大きさがあり、「フケ」などに見えるため、肉眼で確認することができます。
また、ケジラミは人体から離れても約48時間は生存可能とされているため、性行為以外にベットのシーツや毛布、タオルなどの共用によって感染することがあります。
毛じらみ症(ケジラミ症)
症状 | 患部の不快感や激しい掻痒感などの症状が現れます。 ケジラミは主に陰毛に寄生しますが、肛門周辺の毛、わき毛、胸毛、髪の毛、ひげ、眉、まつ毛などのあらゆる体毛にも寄生する可能性があり、感染部に激しい掻痒感をもたらします。 |
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感染経路 | 性行為による感染(オーラルセックスやアナルセックスを含む)が主な感染経路です。 |
治療方法 | 感染部位の剃毛や駆虫薬を用いた治療が行われます。 駆虫薬としてシャンプーやパウダータイプの市販薬が販売されており、約1週間~2週間殺虫を繰り返すことで完治させることができます。 自然治癒することはありません。 |
性感染症はEDを招く可能性がある
結論から言うと、性感染症が直接的な原因となってED(勃起不全)を引き起こすことはありません。
しかし、性感染症が原因で「前立腺疾患」や「尿路感染症」を発症した結果、EDに繋がることはあります。
性感染症が悪化することによって進行状態次第では、間接的にEDを招く可能性があると言えるでしょう。
前立腺炎や前立腺肥大症、前立腺がんなどの前立腺疾患がEDを招く可能性について以下の当コラムにて言及しています。
もちろん、全ての性感染症がEDを招く可能性があるわけではありません。
ただ、前立腺炎や精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎、膀胱炎などは性器クラミジア感染症や淋菌感染症などの性感染症が原因で発症することが知られています。
性感染症がEDを招くまでの具体例
- 性器クラミジア感染症や淋菌感染症などの性感染症に感染する
- 前立腺炎や尿道炎を発症する
- 陰茎や勃起に関わる血管や神経にダメージが蓄積する
- 勃起機能が低下する
- EDを発症する
性器クラミジア感染症や淋菌感染症に限らず、前立腺炎や尿道炎を発症しやすい性感染症には気をつけたほうが良いでしょう。
性感染症の予防方法
性感染症は、性行為をする以上、誰でも感染する可能性があります。
しかし、感染しないように予防することはできます。
性感染症の感染に気づかず放置していると以下の様なことがあり得ます。
性感染症に感染すると・・・
- 無症状や無症候で病態が進行することがある
- パートナーに感染させてしまうことがある
- 不妊症の原因になることがある
- 流産や早産の原因になることがある
- 子どもに感染することがある
- 何度も繰り返し感染することがある
- 最悪、死に至ることがある
- ED(勃起不全)の原因になることがある
- etc...
性感染症の予防方法をご紹介します。
性感染症の予防方法
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NO SEX:セックスをしない
性感染症の最も安全で確実な予防方法は、そもそも「セックス(性行為)をしない」ことです。
感染経路である性行為が無ければ感染することがないからです。
性行為をする回数が多かったり、性行為をする相手が多いほど、性感染症に感染するリスクは高まります。
現実には難しいかもしれませんが、状況に応じてセックスをしないという選択も必要でしょう。
STEADY SEX:セックスパートナーを限定する
「セックスパートナーを限定する」ことも性感染症の予防に繋がります。
セックスパートナーを恋人や配偶者などに限定することで大幅に予防効果が高まります。
ただし、「現在のセックスパートナーがお互いのみ」かつ「性感染症の検査を受けて、お互いが感染していないことを確認している」というが前提条件になります。
感染していない者同士の性行為であれば、感染する可能性はほぼゼロになるはずです。
複数、あるいは不特定多数の相手との性行為は、性感染症に感染するリスクを高めることに繋がります。
性感染症のほとんどは、自覚症状を感じにくい疾患です。
そのため、複数、あるいは不特定多数の相手と性行為をしてしまうといつ誰から感染したのかわからなくなり、感染元の相手や感染時期、感染経路などを特定することが難しくなります。
自分が治ったとしても、性行為を続ける限り、再び感染する可能性が高くなってしまうのです。
SAFER SEX:より安全なセックスをする
「より安全なセックスをする」ことで性感染症の感染を予防することができます。
性感染症は、性器だけに感染する疾患ではありません。
口内や肛門、尿路などを介して感染することもあります。
粘膜接触が性器以外に増える様なオーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)などの性行為は控えたほうが良いでしょう。
また、より安全な性行為をするために欠かせないのが「コンドーム」です。
コンドームの使用は、性感染症を予防するための最も有効な手段です。
多くの方が勘違いしがちですが、コンドームは避妊のためだけに使用するものではありません。
性感染症の予防にも大切な役割を果たしてくれるものなのです。
通常の性行為の際はもちろん、前述したオーラルセックスやアナルセックスを行う際は必ず使用するようにしましょう。
基本的なことですが、正しい使い方をすることも大切です。
ただし、コンドームで完全に予防できない性感染症もあるので、過度な信頼には注意が必要です。
まとめ~性行為後の違和感に注意~
性行為後に少しでも何らかの違和感を覚えた方は、絶対に無視しないで泌尿器科や性感染症内科(性病科)などがある病院やクリニックで検査を行いましょう。
人間は、誰しも正常性バイアスによって判断や行動が遅れやすいという特性を持っています。
正常性バイアスとは、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりするという認知上の特性のことです。
異常なことが起こった際に「大したことじゃない!大丈夫だ!」と落ち着こうとする心理的作用が働いてしまうのです。
具体的には、性行為後しばらくして陰茎にかゆみなどの症状が出ても「自分は性感染症に感染していないはずだ!気のせいだ!」などと思い込んでしまうことです。
性感染症は、早期発見と早期治療が大切です。
EDなどの不測の事態を招かないためにも、心当たりのある方は今すぐ医療機関へ駆け込むことをおすすめします。
スタッフより
クリニックコラムをお読みいただきありがとうございます!
いかがでしたでしょうか、参考にはなったでしょうか?
いま、なんらかの症状でお悩みのそこのあなた!
一人で悩まず、まずはご相談ください。