クリニックコラム

EDと早漏は併発する?おすすめの治療薬と注意点も解説【医師監修】

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EDと早漏は併発する?おすすめの治療薬と注意点も解説【医師監修】

EDと早漏は一見すると、真逆の症状のように思えるかもしれません。
しかし、両者は強い関連性があり、併発するケースがあります。

EDと早漏はそれぞれ原因別に4つのタイプが存在し、その中で「ED性早漏」という分類があります。
正しい治療法を知っておくことで、EDとED性早漏の両方を効率よく治療することが可能です。

今回は、EDとED性早漏を治療する場合におすすめの治療薬や注意点について解説します。

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EDとは

EDのイメージ

EDは英語の「Erectile Dysfunction」の略であり、「勃起機能の低下」を意味します。
日本語では、「勃起不全」としてよく知られています。

勃起力が不十分であり、性行為を行う際に支障をきたす状態であれば、広くEDと判断できるでしょう。
なかでも、膣内への挿入は問題なく行えるが性行為の途中で勃起力が弱まる「中折れ」は、EDとして最も多い症状の一つです。

以下では、具体的なEDの定義やEDを発症する原因について解説します。

EDの定義

EDは、国際的に以下のように定義されています。

満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または(and/or)維持できない状態が持続あるいは(or)再発すること

上記の定義は、2015年にスペインで開催されたICSM(4th International Consultation on Sexual Medicine)という会議にて決定されました。
しかし、実際にEDかどうかを判断する基準は明確にありません。

目安として、以下に該当する場合はEDと判断してよいでしょう。

一般的な精管結紮術の手順

  • 勃起を継続できない
  • 勃起しても充分に硬くならない
  • 性欲はあるのに、興奮しても勃起しにくい
  • 性交に必要な勃起が得られない
  • 挿入できても勃起が維持できず、抜けてしまう
  • たまに勃起しないことがある
  • 自慰行為では硬さを得られるが、性交中は硬くならないor維持できない
  • 性的な刺激がある時のみ勃起を維持できるが、そうでないと萎える

例えば、「勃起できない日がある」という場合も、軽度のEDに該当すると言えます。

EDの主な原因

分からないイメージ

EDの原因は以下のとおり、4つのタイプに分類されます。
原因によって対処法も異なるため、注意しましょう。

EDの原因別4タイプ

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以下では、各タイプのEDについて詳細を解説します。

心因性ED

心因性EDとは、ストレスや緊張といった精神的な問題が原因で勃起力が低下するEDです。
例えば、女性との関わりに対してトラウマやコンプレックスがある場合、性的刺激の神経伝達に支障をきたし、勃起しにくくなるケースがあります。

心因性EDは、中高年層よりも20代〜30代の若年層で比較的多く見られるEDです。
特に性行為の経験回数が少ない10代〜20代や、子育てに対するプレッシャーを感じやすい20代〜30代は心因性EDを発症する可能性が高いです。

心因性EDは身体的に異常がないため、朝立ちや自慰行為(マスターベーション)は問題なく行えます。

器質性ED

器質性EDとは、加齢や組織障害といった身体的な問題が原因で生じるEDです。

血管の老化や男性ホルモンの低下が始まる30代以降に発症しやすく、特に40代以降は発症の割合が増加します。

高血圧症や糖尿病といった生活習慣病が動脈硬化を引き起こし、血流が悪くなることで器質性EDに至るケースが多いです。

また、陰茎付近の手術や不慮の事故によって、物理的に血管や神経を損傷しEDに至った場合も、器質性EDとして分類されます。

身体機能が原因で勃起力が低下しているため、朝立ちが弱く、マスターベーションの際に支障をきたすケースもあります。

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薬剤性ED

薬剤性EDとは、服用している薬剤の作用によって引き起こされるEDのことです。

例えば、降圧剤抗うつ薬睡眠薬といった薬剤は、EDを引き起こす可能性があります。
特に抗うつ薬の添付文書にはEDの副作用に関する記述がないケースもあるため、服用の際には注意が必要です。

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混合性ED

混合性EDとは、器質性ED、心因性ED、薬剤性EDが複合して生じるEDのことです。
原因を一つに絞り込みにくいため、治療の方針決定も困難となる傾向にあります。

混合性EDで多いパターンとしては、器質性EDと心因性EDの組み合わせです。
「糖尿病などの生活習慣病が原因で器質性EDを発症した」という思い込みが精神的なストレスとなり、心因性EDを併発して混合性EDとなるケースです。

混合性EDのように特定が難しい場合、まずはED治療薬での対応が有効になります。
不安な場合は、お早めに当クリニックの医師に相談してください。

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早漏とは

射精のイメージ

早漏(早漏症)は英語で「Premature Ejaculation」と言い、その頭文字を取って「PE」と表現されることもあります。

性行為時、射精のコントロールができず短時間で射精に至ってしまう場合、早漏の可能性が考えられるでしょう。

以下では、具体的なEDの定義やEDを発症する原因について解説します。

早漏の定義

2008年にアメリカで開催された第103回米国泌尿器科学会年次総会にて、早漏は以下のように定義されました。

「毎回」、または「ほぼ毎回」、「女性器への挿入後、1分以内に射精」、もしくは「挿入前に射精」してしまうこと

しかし、上記は早漏の絶対的な定義ではありません。
例えば、女性器への挿入後、1分以内に射精しなかったとしても、自らの射精時間に不満を抱きストレスやコンプレックスを感じる場合は、早漏と言えます。

また、早く射精してしまうことでパートナーが満足できない場合も、早漏と判断するのが適切でしょう。
場合によっては、早漏が原因でセックスレスに陥ってしまう可能性もあるため、注意が必要です。

早漏の定義を明確に定めることは難しく、本人およびパートナーの満足度による部分が大きいと言えます。

早漏の主な原因

説明する医師

早漏の原因は以下のとおり、4つのタイプに分類されます。

早漏の原因別4タイプ

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以下では、各タイプの早漏について詳細を解説します。

心因性早漏

心因性早漏とは、不安や緊張などの精神的なストレスが原因となり、射精までの時間が早まってしまう早漏のことです。

射精は、脳が興奮状態となり交感神経が活発になると生じやすくなると知られています。

精神的なストレスは交感神経を刺激するため、結果として早漏に繋がります。

例えば、過去の性行為で早く射精してしまい女性にばかにされたなどのトラウマがあると、以降の性行為でもその記憶がよみがえり、心因性早漏を発症するケースが考えられるでしょう。

過敏性早漏

過敏性早漏とは、性行為の刺激に慣れておらず、わずかな刺激でただちに射精してしまう早漏を指します。

主に10代〜20代の若年層によく見られ、特に亀頭の感度が高い方は過敏性早漏になりやすいです。

衰弱性早漏

衰弱性早漏とは、筋力が衰えることで射精のタイミングをコントロールできなくなる早漏のことです。

筋力の衰えは、主に加齢による男性ホルモン量の低下によって生じます。
そのため、衰弱性早漏は男性ホルモンの分泌量が低下する40代以降によく見られる症状です。

ED性早漏

EDを発症している場合、同時に早漏を併発するケースも見られます。
この場合の早漏を、ED性早漏と呼びます。

EDを発症している方であれば、年齢によらずED性早漏を発症する可能性があるため、注意が必要です。

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EDと早漏が併発する理由

指を指す医者

EDは勃起しづらい状態であるのに対して、早漏は射精しやすい状態を指します。
したがって、EDと早漏は一見、正反対の現象と思うかもしれません。

しかし、そもそも勃起と射精のメカニズムは異なります。
勃起力が弱くても射精に至ることは可能であり、EDと早漏が併発するケースは少なくありません。

以下では、EDと早漏が併発する理由について3つ紹介します。

EDと早漏を併発する3つの理由

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EDにより陰茎が刺激に弱くなる

EDにより勃起力が低下すると陰茎が柔らかくなり、刺激に対して弱くなります。

性行為の際、膣内に挿入した陰茎は刺激を強く受けることになるため、結果として射精を我慢できず、短時間で射精に至ってしまいます。

刺激に耐えられず射精してしまうという点では、過敏性早漏とも関連性が高いです。

厚手の早漏防止コンドームを使用することで陰茎への刺激が弱まり、ED性早漏や過敏性早漏の改善が期待できます。

EDによる中折れを避けようと強い刺激を与える

EDの場合、勃起の持続力が足りず、性行為の途中で中折れしてしまうことを懸念する人も多いはずです。

勃起が弱まる前に性行為を終わらせようとするため、自ら刺激を強める傾向があります。
結果として、射精までの時間が短くなります。

EDと早漏の両方に対してコンプレックスを感じやすいため、心因性EDや心因性早漏を併発する恐れもあるでしょう。

EDのストレスにより交感神経が活発になる

生体の仕組みとして、緊張や興奮などのストレスが高まり交感神経が活発になると、射精しやすくなると知られています。

EDに対する不安を感じると、交感神経を優位にするノルアドレナリンの分泌量が増え、脳が興奮状態となります。
結果として、早漏に至りやすくなるのです。

精神的な問題でもあるため、心因性早漏と関連性が強いと考えられます。

EDと早漏の治療薬について

EDと早漏に対しては、それぞれ治療薬が存在します。
以下では、ED治療薬と早漏防止薬の成分、簡単な効果について解説します。

ED治療薬:バイアグラが有名

バイアグラ錠

ED治療薬の中でも、バイアグラは有名です。
バイアグラの主成分は「シルデナフィル」です。

ED治療薬は、陰茎海綿体の血管を拡張する役割を果たします。
血管を広げることで血液を流れやすくし、勃起をサポートします。

性行為前にED治療薬を服用することで、陰茎の硬さや勃起の持続力を高める効果が期待できます。

早漏防止薬:プリリジーが有名

プリリジー

早漏治療薬としては、プリリジーが有名です。
プリリジーの主成分は「ダボキセチン」で、もともとはうつ病の治療に用いられるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の主成分でした。
ダボキセチンを主成分とし、早漏防止薬として開発された薬剤がプリリジーです。

早漏防止薬は、精神安定に効果を示すとされるセロトニンの分泌を促します。
セロトニンにより脳の興奮状態が収まれば、交感神経の働きも弱まります。
結果として、射精を遅らせることが可能です。

性行為前に早漏防止薬を服用することで、倍以上の射精時間を延長させる効果が期待できます。

当クリニックで処方しているED治療薬

当クリニックで処方しているED治療薬は、以下のとおりです。

当クリニックで処方しているED治療薬

先発医薬品 後発医薬品
バイアグラ バイアグラジェネリック
レビトラ レビトラジェネリック
シアリス シアリスジェネリック

※レビトラ(先発医薬品)は、2022年10月をもって取り扱いを終了しました

ED性早漏の治療を同時に行うなら、持続時間を重視してED治療薬を選ぶのがおすすめです。

シアリスは最長で24時間〜36時間とほかのED治療薬よりも持続時間が長いため、ED性早漏の改善により有効と考えられます。

当クリニックで処方している早漏防止薬

当クリニックで処方している早漏防止薬は、プリリジーのみです。
プリリジーは、先発医薬品と後発医薬品(ジェネリック医薬品)の両方を取り扱っています。

ED治療薬と早漏防止薬の併用は危険!

注意する医者

EDと早漏はいずれも原因が複合化しやすいため、ED治療薬と早漏防止薬を併用することで効率的な治療が行えると考える方もいるでしょう。

しかし、ED治療薬と早漏防止薬の併用は危険であるため、基本的におすすめできません。
ED治療薬による血管拡張作用と、早漏防止薬によるセロトニンの作用が同時に働き、ふらつきやめまいといった副作用が強く現れる可能性があります。

海外では、ED治療薬のシルデナフィルと早漏防止薬のダポキセチンの両方を配合した治療薬が存在するようです。
しかし、この治療薬は強い副作用の恐れがあるため、国内では認可されていません。

個人輸入すれば、偽物を入手してしまう可能性もあるため、非常に危険です。
EDや早漏に悩む場合は、まず当クリニックの医師に相談してみてください。

ED治療薬のみでEDと早漏の改善が期待できる

医者に相談する

ED治療薬と早漏防止薬の併用は注意すべきですが、ED治療薬のみでEDと早漏の両方を改善する効果が期待できます。

以下では、その理由について解説します。

ED治療薬で早漏の改善が期待できる理由

膣からの刺激に強くなる

ED治療薬によって勃起力が増加すれば、陰茎の感度が鈍化します。
結果として、膣内の刺激に耐えられるようになるでしょう。

勃起力を維持しつつ、射精までの時間を長引かせられるため、EDと早漏の両方を同時に治療できると言えます。

勃起が持続しやすくなる

ED治療薬により勃起の持続時間が長くなれば、性行為の際に気持ちの余裕が生まれます。
「勃起が弱まる前に急いで射精しなければ」というプレッシャーも和らぐでしょう。

結果として、無理に強い刺激を与えずに済み、射精までの時間を長くできます。

また、一度は射精してしまっても、ED治療薬のおかげで勃起が持続していれば、そのまま続けて2回目の性行為の継続が可能です。
最終的にパートナーを満足させられれば、EDの改善も両立できるでしょう。

成功体験が得られる

EDと早漏を併発している場合、性行為に対する不安や緊張に由来するストレスが原因となり、心因性早漏に陥るケースもあります。
そこで、ED治療薬によって早漏を克服できれば、自信成功体験に繋がるでしょう。

「失敗したらどうしよう…」といった不安や恐れを克服することが、心因性早漏を改善するポイントです。
したがって、ED治療薬のみでEDと早漏の両方を改善する効果が期待できます。

EDや早漏にお悩みの方は当クリニックのオンライン診療がおすすめ

オンライン診療

EDや早漏はいずれもデリケートな悩みであり、周りに相談しにくいでしょう。
そこで、オンライン診療であれば、周りに知られることなくEDや早漏の相談・治療が可能です。

当クリニックも、再診であればオンライン診療が可能な環境を整えています。
オンライン診療にあたっては、スマートフォンがあればED治療薬の配送も可能です。

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まとめ〜EDと早漏の併発にはED治療薬で対処しよう〜

EDと早漏は相反するように思えますが、実は互いに関連性が強い症状です。
特にEDと早漏を併発している場合は、ED性早漏の可能性が高いといえます。

ED治療薬と早漏防止薬の併用は強い副作用の危険性があるため、基本的に避けるようにしてください。
ED治療薬で、EDと早漏の両方を改善する効果が期待できます。

EDや早漏で悩んでいる男性は多いため、少しでも不安に感じている方は、当クリニックの医師に相談してみてください。

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スタッフより

スタッフ

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