突然ですが、日本人男性の童貞率をご存知でしょうか?
日本国内において性行為の経験がない男性の割合は年々増加傾向にあります。
特に「若者のセックス離れ」は深刻な状態です。
今回は、日本人男性の年齢別童貞率や童貞率が高い理由などについて解説します。
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日本人男性の童貞率
18歳~39歳までの男性の内、異性間での性行為経験が無い人の割合(童貞率)は、1992年では20.0%でしたが、2015年には25.8%に上昇しました。
単純計算で言うと、18歳~39歳男性の4人に1人以上は童貞ということになります。
2015年のデータに基づく結果なので、現在はさらに童貞率が上昇していると考えられています。
また、女性の場合も同期間の同年齢層で、異性間での性行為経験が無い人の割合(処女率)は、21.7%から24.6%に上昇しています。
2010年時点では、18歳~39歳の年齢層で、男性約380万人と女性約326万人が異性間での性行為経験が無いと推定されています。
日本国内において、男性に限らず、女性も同様に性行為(セックス)への興味や関心が薄れていることが分かります。
そして、異性間での性行為経験が無い人の割合が男女共に年々増加傾向であることが判明しました。
これらのデータは国立社会保障・人口問題研究所が実施している「出生動向基本調査(1987年-2015年)」を基に東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室が分析・調査したものです。
ちなみに、この調査結果は、2019年4月8日(日本時間)にイギリスの医学専門誌「BMC Public Health」にも掲載されています。
年代別の童貞率は、以下の通りです。
年代別(年齢別)の童貞率と童貞数(2015年時点)
年代(年齢) | 童貞率 | 童貞数 |
---|---|---|
10代(18歳~19歳) | 71.8% | 約86万人 |
20代(20歳~29歳) | 31.1% | 約187万人 |
30代(30歳~39歳) | 8.7% | 約67万人 |
※参考:第15回出生動向基本調査(2015年)
※参考:平成27年度国勢調査(2015年)
10代(18歳~19歳)の童貞率
※参考:第15回出生動向基本調査(2015年)
※参考:平成27年度国勢調査(2015年)
上記は、10代(18歳~19歳)日本人男性の童貞率の調査結果です。
2015年時点で、10代男性の人口は約120万人ですが、その内約86万人(71.8%)が童貞という結果でした。
単純計算で言うと、10代男性の10人中7人以上は童貞ということになります。
10代は、高校生や大学生などの学生が多く、結婚願望も薄いため、童貞率が高くなるのはしかたないことかもしれません。
20代(20歳~29歳)の童貞率
※参考:第15回出生動向基本調査(2015年)
※参考:平成27年度国勢調査(2015年)
上記は、20代(20歳~29歳)日本人男性の童貞率の調査結果です。
2015年時点で、20代男性の人口は約600万人ですが、その内約187万人(31.1%)が童貞という結果でした。
単純計算で言うと、20代男性の10人中3人以上は童貞ということになります。
20代のうちに童貞を卒業できないと、今後さらに機会が失われていくので、注意が必要です。
30代(30歳~39歳)の童貞率
※参考:第15回出生動向基本調査(2015年)
※参考:平成27年度国勢調査(2015年)
上記は、30代(30歳~39歳)日本人男性の童貞率の調査結果です。
2015年時点で、20代男性の人口は約767万人ですが、その内約67万人(8.7%)が童貞という結果でした。
単純計算で言うと、30代男性の10人中1人程度は童貞ということになります。
30代男性の童貞率は、結婚適齢期を迎えていることもあり、それほど高くはないと言えるかもしれません。
しかし、30代以降は異性と出会う機会が少なくなるため、童貞を卒業することが難しくなります。
日本人男性の童貞率が高い理由
近年、「草食系」や「絶食系」、「僧職系」などの言葉が使われるようになりましたが、多く場合、恋愛や性行為に積極的になれない、あるいは興味のない男性を意味しています。
これらの言葉は、10代~20代の若者を中心に恋愛や性行為離れが進んでいることが社会現象化しているため、誕生した言葉です。
恋愛や性行為に消極的な若い男性が多くなってきていることが童貞率を高めている原因の一つと言えるでしょう。
他にも、以下の様な理由で童貞率が高くなっていると考えられています。
日本人男性の童貞率が高い理由
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収入が低いから
国立社会保障・人口問題研究所が実施している「出生動向基本調査(1987年-2015年)」を基に東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室が分析・調査した内容には、男性の収入と異性間での性行為経験の有無についての関係性も指摘されています。
25歳~39歳の男性では、「無職の方」や「時短・非正規雇用の方」、「低収入の方」は異性間での性行為が未経験(童貞)の傾向があることが分かったのです。
男性においては、雇用状態や収入状態が性行為をする機会の有無に影響していると言えるでしょう。
つまり、収入が低い男性は、収入が高い男性に比べて童貞率が高いということです。
比較対象にもよりますが、調査では、童貞率が約4倍~20倍も差が出ることが分かっています。
さらに簡単に言えば、収入が高ければ高いほど、性行為の経験率は高くなり、逆に、収入が低ければ低いほど童貞率が高くなる傾向があるということです。
確かに、先立つものが無ければ、異性を食事に誘ったり、ホテルに行くことができません。
一概に収入だけが童貞率の高さに影響するわけではありませんが、大きなパーセンテージを占めていると言えそうです。
仕事が忙しいから
仕事が忙しい方は、そもそも恋愛や性行為に割く時間が取れないため、童貞率が高くなる傾向があります。
休日は、仕事の疲れを癒したり、趣味の活動を行うために時間を使いがちになります。
また、出会いの機会があっても、仕事が忙しいせいでチャンスを逃してしまう男性も一定数いるようです。
ネットの普及によって気軽に性欲が解消できるから
近年は、インターネットの普及によって、パソコンやスマホ、タブレットで気軽にAV(アダルトビデオ)などを視聴できるようになっています。
そのため、自慰行為(マスターベーション)による性欲の解消が楽になってきているのです。
男性の性欲は、リアルな性行為(セックス)以外でも気軽に処理できる時代だと言えるでしょう。
ネット経由でいつでも自分の性癖に合ったアダルトコンテンツ(ゲームや画像、動画など)を楽しめるため、恋愛や性行為に時間や手間をかける必要性を感じなくなってきているかもしれません。
また、収入が少なく、経済的に将来の不安を感じている男性は、稼いだお金を自分のために使った方が人生を楽しめると考えてしまいやすくなります。
その場合、異性との交際やコミュニケーション自体を面倒に感じ、避けてしまう原因になるので、結果的に童貞率の上昇に繋がるのです。
出会いの場に出ないから
異性との出会いの場に出ないことも童貞率を高める原因になっています。
当たり前の話ですが、童貞を卒業するためには性行為をする相手が必要です。
そのためには、積極的に出会いを見つけ、異性と交際するのが一般的です。
しかし、そもそも出会いの場に出ないことには何も始まりません。
社会人になると、学生時代ほど出会いの数が少なくなる傾向がありますが、ゼロではありません。
世の中には出会いの場が溢れています。
何らかのイベントや街コン、婚活パーティーなど出会いの場は探せばいくらでもあります。
近年、草食系同様、インドア派の男性が増加傾向にあります。
積極的に自分から外に出て行動しない男性が増えているため、童貞率が高まっているのです。
二次元のキャラクターに恋をしているから
日本は「クールジャパン」で代表されるようにアニメや漫画、ゲームなどのコンテンツがとても充実しています。
そのためか、アニメや漫画、ゲームが好きな男性は、二次元のキャラクターを恋人や性の対象に捉えてしまう傾向があります。
こういった方は、必ずしも現実の恋人が欲しくないわけでも、性行為がしたくないわけでもありません。
ただ、二次元との疑似恋愛に満足してしまうことがあるのです。
現実の異性に目を向けず、いつまでたっても存在しない二次元に恋をしていては童貞を卒業することはできません。
童貞をこじらせると「童貞ED」になる可能性がある
童貞をなかなか卒業できず、こじらせると「童貞ED」になる可能性があります。
童貞EDとは、性行為初体験の失敗がトラウマとなり、次回以降に勃起ができなくなったり、途中で中折れしてしまう現象のことです。
最初は勃起できていても、膣内に上手く陰茎を挿入できなかったり、挿入時に膣の入り口をスムーズに見つけることができないなどの理由で焦りと緊張が高まり、徐々に萎えてしまうことが多いとされています。
童貞EDは、正式な疾患名ではなく、「心因性ED」の一種とされており、「緊張型ED」や「ヤングED」と呼ばれることもあります。
童貞EDの方は、バイアグラなどのED治療薬と緊張を和らげるための精神安定剤とを併用するのが効果的な治療方法です。
「若者のセックス離れ」は深刻
「若者のセックス離れ」は深刻だと言われています。
日本の総人口は2008年の約1億2,808万人にピークを迎え、それ以降は減少傾向にあります。
国立社会保障・人口問題研究所によると2065年には約8,807万人まで減少が進むと推定されています。
つまり、2008年から2065年までの約半世紀で3割以上も人口が減ってしまうのです。
少子高齢化に繋がることはもちろんですが、経済規模の縮小や社会保障の不安定化など様々な問題へ波及する恐れがあります。
また、若者の所得水準が低いため、結婚したくても結婚できず、子供を作りたくても作れない人が増えていることも社会問題化しています。
それに加えて、性行為をしたがらない男性や女性が増えているので、人口の減少に歯止めがかからず、様々な問題が深刻化するのは当然と言えば当然かもしれません。
まとめ~童貞でも思いつめないで~
もし、このコラムの読者に童貞の方がいてもあまり思いつめないでください。
世の中には、童貞の男性が好きという女性が一定数存在しています。
女性目線では、童貞に下記の様なイメージを持つことがあるようです。
童貞の良いところ
- 一途で真面目そう
- 誠実な対応をしてくれそう
- 他の女性と比較されない
- etc...
童貞ということを気にせず、恋愛に積極的になることが大切です。
もし、女性との関係が性行為に至るまで順調に進んだのに「ちゃんと勃起できるか不安」という方は、ED治療薬の使用を検討してみてください。
当クリニックでは、バイアグラなどのED治療薬を取り扱っています。
スタッフより
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