ED(勃起不全)に関して、自身の年齢・年代ではどのくらいの方が悩みを抱えているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
実際に、勃起力が衰えてきた一方で、性に関する問題は周りに相談しづらく、一人で不安を抱え込む方も少なくありません。
一般的には、年齢の増加にともない勃起力は低下傾向を示す傾向にあります。
とはいえ、現在の勃起のしづらさが年齢相応なのかどうか不安に思う方もいるでしょう。
今回は、年代別のED有病率をデータとともに紹介します。
自身の年代において、どの程度の割合の方がEDに該当するのか確認してみてください。
また、EDが起こる主な原因は、年齢・年代によって異なります。
記事の後半では、各原因に応じた対策や治療法も解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
ED有病率の年齢別データ
23歳〜79歳の計1,517名を対象にした国内の調査では、年代別のED有病率が以下のように報告されています(※1)。
画像
【年代別】日本人のED有病率
| 年代 | 中等度ED | 重度ED | 合計 |
|---|---|---|---|
| 23〜29歳 | 1.80% | 0.00% | 1.80% |
| 30〜39歳 | 2.60% | 0.00% | 2.60% |
| 40〜49歳 | 7.60% | 1.00% | 8.60% |
| 50〜59歳 | 14.00% | 6.00% | 20.00% |
| 60〜69歳 | 25.90% | 15.90% | 41.80% |
| 70〜79歳 | 27.90% | 36.40% | 64.30% |
上記の調査は、国際勃起機能スコア(IIEF)という15項目の設問式の手法により行われました。
勃起時の硬さや勃起の頻度、持続力などの観点で質問に回答し、その結果からED度を判定するものです。
ただし、一部の項目は回答者自身の主観に基づくため、上記のED有病率は必ずしも実態を反映しているとは限らない点にご留意ください。


【年齢別】EDの主な原因
画像
EDと一口にいっても、その主な原因は年齢によって異なる傾向があります。
逆にいえば、勃起しにくくなった年齢によって、原因をある程度絞り込める可能性があるのです。
以下では、年代別でEDの主な原因を解説します。
原因を正しく知ることで、適切な対策も見えてくるので、自身の年代に合った項目を確認してみてください。
【年齢別】EDの主な原因
※リンクをクリック、またはタップすると、ページ内の項目へ移動します
20代の場合|性行為の不安や進学・就職による人間関係の変化
20代のEDは、身体の問題というよりも、精神的な要因による「心因性ED」が中心とされています。
特にうまくできるかどうかといった性行為そのものへの不安が影響するケースは少なくありません。
勃起が起こるためには、ある程度リラックスした状態が必要です。
しかし、性行為の経験が浅いことによって焦りやプレッシャーが強まると、勃起が妨げられてしまう可能性があります。
また、進学や就職といった環境の変化も、20代に起こりやすいEDの原因の一つです。
新しい人間関係を築く中でのストレスや、生活リズムの乱れが、心身の状態に影響することもあるでしょう。
20代で勃起力の低下を感じる方は、こうした心理的な負担がEDの原因になっている可能性が高いといえます。




30代の場合|仕事での責任や生活習慣の乱れ・パートナーとの関係性
30代になると、精神的な要因による心因性EDに加え、身体的な要因による「器質性ED」の傾向も徐々に現れ始めます。
仕事では、異動や昇進、転職などを経験する方が増えることから、責任の重さやプレッシャーが心身の負担となりやすいでしょう。
また、パートナーとの性行為のときだけ勃起しにくくなる状態も、心因性EDの一種です。
30代は結婚を意識・経験する方が増える年代です。
人によっては、パートナーとの性行為に対する新鮮さが薄れたり、パートナーを性的対象としてみられなくなったりすることで、EDを誘発する可能性があります。
仕事の忙しさから食生活が乱れたり、運動不足や睡眠不足が続いたりすることで、身体機能が低下し、器質性EDに繋がる可能性があります。
30代で勃起力の低下を感じる方は、仕事や生活習慣、パートナーとの関係性など、心因性・器質性の両面から原因を考えてみるとよいでしょう。


40代~50代以降の場合|生活習慣病・ホルモン減少・心因的要因
40代〜50代以降のEDは、身体的な要因による器質性EDが中心になってきます。
年齢とともに発症しやすくなる高血圧症や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は、血管や神経の機能を低下させ、勃起に必要な血流や神経伝達に悪影響を与えます。
また、日本国内の調査では、性機能に関与するとされる遊離テストステロンの値が、加齢とともに低下する傾向が明らかになりました(※2)。
個人差はあるものの、平均的には加齢とともに遊離テストステロン値が低下する傾向があり、これがEDの割合が増加する一因になっていると考えられます。
そのほか、40代〜50代以降になると、管理職などのより重いポジションで大きな責任を担う方も増えるため、そのプレッシャーが心因性EDを誘発するケースもあるでしょう。
40代〜50代以降で勃起力の低下を感じる方は、生活習慣病やホルモンバランスの変化に加え、仕事のプレッシャーなど心理的な要因も影響している可能性があります。


※2 参考:岩本晃明ほか「日本人成人男子の総テストステロン、遊離テストステロンの基準値の設定」日本泌尿器科学会雑誌 95巻 6号(2004)751-760.
EDの可能性を調べる簡易チェックテスト
画像
ここまで年代別でEDの主な原因を解説しましたが、自身がEDの基準に当てはまっているかどうか気になっている方も多いのではないでしょうか。
自身が抱えている勃起力の低下が、EDとしてどのレベルに相当するかを簡易的に判定できる方法があります。
以下では、自宅でできるED簡易チェックテスト方法を2つ紹介します。
EDの可能性を調べる簡易チェックテスト
※リンクをクリック、またはタップすると、ページ内の項目へ移動します
国際勃起機能スコア(IIEF5)
国際勃起機能スコア(IIEF5)は、15項目からなるIIEFを簡易化した5項目版で、国際的に広く使われている評価指標です。
5つの質問に回答し、得られた合計点に基づいて、以下の5段階でEDの状態を簡易判定します。
IIEF5によるED判定区分
- 22点〜25点:EDではない
- 17点〜21点:軽度ED
- 12点〜16点:軽度ED〜中等度ED
- 8点〜11点:中等度ED
- 5点〜7点:重度ED
なお、点数や判定結果はあくまで一つの目安です。
勃起力の低下が気になる場合は、病院やクリニックなどの医療機関への相談を検討してみてください。
当クリニックオリジナルのED危険度チェッカー
当クリニックでは、独自の「ED危険度チェッカー」も用意しています。
年齢や生活習慣、心理的な要因なども含めたいくつかの質問に答えることで、EDの可能性を100点満点でスコア化するとともに、考えられる原因と改善方法も確認できるものです。
年齢や生活習慣などから自身のEDの可能性を手軽に把握できるため、まずは試してみてください(所要時間は約1分、無料でご利用いただけます)。
ただし、この診断はあくまで簡易的な確認を目的としたものです。
正式な医師の診断に代わるものではない点にご注意ください。
心因性EDと器質性EDの対策
画像
前述の通り、EDの原因は心因性と器質性に大別され、年齢が上がるにつれて器質性の要因も加わりやすくなります。
自身のタイプに応じて適切な対策を取ることで、EDの改善に繋がりやすくなるでしょう。
以下より、心因性EDと器質性EDのそれぞれについて、具体的な対策を解説するので、ぜひ確認してみてください。
心因性EDと器質性EDの対策
※リンクをクリック、またはタップすると、ページ内の項目へ移動します
心因性EDの場合
心因性EDの対策の基本は、心理的な負担となっている事柄の原因を深掘りし、その根本に向き合って解決を試みることです。
例えば、性行為に対するプレッシャーが主要因と考えられる場合は、性行為に対する知識を深めたり、パートナーと率直に話し合ったりする機会を持つことが考えられます。
日常的なストレスが蓄積している場合は、自分なりのストレス発散方法を見つけることなどが挙げられるでしょう。
良いストレス発散方法は人によって様々です。
運動で身体を動かすことが気分転換になる方もいれば、趣味に没頭して仕事や日常から意識的に離れる方法が合う方もいます。
あるいは、親しい友人や家族などに話を聞いてもらうことで、気持ちが整理されるという方もいるでしょう。
また、睡眠不足はそれ自体がストレスの原因にもなるため、生活リズムを整えることも一つの方法です。
気持ちの落ち込みがひどい場合は、心療内科などに相談する選択肢も視野に入れてみてください。
心因性EDの対策例
- ストレスの根本原因を洗い出す
- 性行為に対する知識を深める
- パートナーと率直に話し合う
- 適度な運動でリフレッシュする
- 趣味に没頭する
- 誰かに話を聞いてもらう
- 毎日7時間以上眠り、生活リズムを整える
- 心療内科に相談する


器質性EDの場合
器質性EDの対策は、原因となっている症状や疾患を管理・治療することが基本です。
すでに生活習慣病の診断を受けている方は、かかりつけ医での治療を継続しつつ、可能な範囲で生活習慣の改善に取り組むことをおすすめします。
食事面では、生活習慣病のリスクを抑えるために塩分や糖質、脂質の摂りすぎを控え、野菜や魚を中心とした食事を意識してみてください。


運動面では、ウォーキングなどの有酸素運動を習慣にすることで血流が改善し、血管の働きを保つことに繋がるでしょう。
また、喫煙は血管を収縮させる作用があるため、陰茎への血流が悪くなることでEDを誘発する可能性があります。
このことから、タバコをやめることがEDの改善に繋がると考えられます。
そのほか、肥満や睡眠不足も身体機能全体に悪影響を与えるため、食べ過ぎに気をつけたり、間食を控えたり、7時間以上を目安に十分な睡眠を心掛けたりすることも対策の一つです。
器質性EDの対策例
- 疾患の治療を継続する
- 野菜や魚を中心とした食生活を取り入れる
- ウォーキングなどの有酸素運動を習慣化する
- 禁煙する
- 腹八分目を心掛ける
- 間食を避ける
- 7時間以上の睡眠時間を確保する


医療機関で受けられる代表的なED治療
EDへのアプローチとして、ここまで紹介した生活習慣の見直しやストレス対策を続けても、なかなか改善を実感できない方もいるのではないでしょうか。
ED治療を行っている病院やクリニックなどの医療機関では、勃起力向上をサポートする「ED治療薬」による治療が一般的です。
ED治療薬を性行為前に服用することで、性的刺激を受けたときの陰茎への血流を増加させ、勃起を促すというメカニズムです。
以下では、日本国内で承認されているED治療薬と、受診時の流れやプライバシーへの配慮について紹介します。
医療機関で受けられる代表的なED治療
※リンクをクリック、またはタップすると、ページ内の項目へ移動します
日本国内で承認されている3つのED治療薬
日本国内では、バイアグラ・レビトラ・シアリスという3つのED治療薬が承認されています。
ただし、レビトラは先発医薬品の販売が中止となっており、現在流通しているのはジェネリック医薬品のみです。
ED治療薬は服用したからといって自動的に勃起が起こるわけではなく、あくまで性的刺激を受けた際の勃起をサポートするものです。
ED治療薬の比較
| ED治療薬 | 効き始める時間 | 効果持続時間 (作用時間) |
特徴 |
|---|---|---|---|
| バイアグラ | 服用後、約30分~1時間 | 約4時間~5時間 |
|
| レビトラ | 服用後、約15分~30分 | 約5時間~6時間 |
|
| シアリス | 服用後、約1時間 | 約24時間~36時間 |
|


受診の流れとプライバシー保護
ED治療薬の処方を受ける場合、一般的に以下のような流れで進みます。
受診の流れ
1.予約
Web予約や電話予約に対応している医療機関が多く、当日受診が可能な場合もあります。
2.問診
症状・生活習慣・服薬状況などについて、問診票や口頭でのやり取りを通じて確認します。
基本的に問診のみで完結することが多く、陰茎そのものを見せる必要はほとんどありません。
3.処方
問診の内容を基に、医師がED治療薬を安全に服用できるかどうかを確認したうえで処方されます。
院内処方に対応している医療機関では、その場で薬を受け取れるため、院外の薬局に行く必要もありません。
4.会計
会計時もほかの患者と顔を合わせにくいよう配慮している医療機関が多く見られます。
EDをはじめとした性に関する悩みはデリケートな問題であるため、通院・受診にハードルを感じる方は少なくありません。
そうした事情を踏まえ、プライバシーにより一層配慮している機関が多いのも事実です。
例えば、スタッフを全員男性で採用しているケースも多く、性別に対する抵抗感の軽減に繋がると考えられます。


EDに関するよくある質問
画像
以下では、様々な年代の方から聞かれた、EDの原因や治療に関する質問、通院に関する質問に回答します。
EDに関するよくある質問
- 性的コンテンツの見過ぎや自慰行為のし過ぎはEDに影響しますか
- 高血圧の治療薬とEDに関連性はありますか
- 飲酒はEDに影響しますか
- 肥満はEDに影響しますか
- 何歳からED専門外来に受診している方が多いですか
※リンクをクリック、またはタップすると、ページ内の項目へ移動します
性的コンテンツの見過ぎや自慰行為のし過ぎはEDに影響しますか
性的コンテンツの視聴時間・自慰行為の頻度とEDの関連性については、明確な結論は出ていません。
性的コンテンツについては、頻繁に視聴している方ほどEDの悪化傾向が見られたという報告も一部にありますが、個人差が大きく、今後さらなる研究が必要な段階とされています。


自慰行為の頻度についても、明確な関連性を示す十分なデータは確認されていません。
なお、EDが悪化する背景として、強い刺激に慣れてしまうことで、性行為の際に興奮を得にくくなる可能性が指摘されています。


高血圧の治療薬とEDに関連性はありますか
高血圧の治療に使われる薬(降圧剤)の中には、副作用としてEDを誘発する可能性があるものが知られています。
特に一部の利尿薬やβ遮断薬は、血流や神経の働きに影響することで、EDのリスクを高める可能性が指摘されています。
EDのリスクを高めうる降圧剤の一例
- 利尿薬:フルイトラン・ラシックス
- β遮断薬:インデラル
なお、ED改善を目的とし、自己判断で服用を中断すると、高血圧症の悪化を引き起こす恐れがあります。
服薬の中止は自己判断で行わず、必ず医師に相談してください。


飲酒はEDに影響しますか
ほろ酔いになる程度の少量の飲酒であれば、緊張がほぐれてリラックスできることで、かえって勃起が促されるといわれています。
一方で、お酒を飲みすぎた場合は、アルコールが脳の働きを鈍らせることから、性的刺激を受けたとしても性的興奮が起こりづらくなり、一時的に勃起しにくい状態になることがあります。
お酒を飲んでから性行為に臨む場合は、適量を心掛けるとよいでしょう。


肥満はEDに影響しますか
肥満は、EDに影響する可能性があります。
内臓脂肪が蓄積すると、血管や神経の働きが低下しやすくなるほか、ホルモンバランスにも影響が及ぶため、EDのリスクが高まるとされています。
また、肥満に伴う高血圧症や糖尿病などの疾患も、EDへの影響要因の一つです。


何歳からED専門外来に受診している方が多いですか
ED専門外来の当クリニックには、10代(成人)から80代まで幅広い年代の患者様が受診しており、中でも40代から50代の方が多い傾向にあります。
年齢を重ねてからだけでなく、20代・30代の患者様も一定数見られます。
「自分の年齢でこんなことを相談してよいのか」と感じる必要はなく、年代を問わず多くの方が同様の悩みを抱えて受診しているのが実情です。
小さなことでも、気になる症状があれば、ED専門外来に一度相談してみることも選択肢の一つです。
まとめ〜EDの原因は年齢によって様々!早期の対策が改善の鍵〜
EDは、年齢とともに割合が高まる傾向がありますが、その主な原因は年代によって異なります。
精神的なストレスによるものもあれば、生活習慣病や男性ホルモンの減少といった身体機能の低下によるものもあります。
大切なポイントは、自身の年代に多いとされるEDの原因を正しく把握し、それに応じた適切な対策を早めの段階から始めることです。
セルフケアで改善が見られない場合は、医療機関でのED治療薬による治療も選択肢の一つとして検討してみてください。
同様の悩みを抱えている方は少なくないため、一人で抱え込まず、必要に応じて専門医への相談を検討してみてください。


スタッフより
クリニックコラムをお読みいただきありがとうございます!
いかがでしたでしょうか、参考にはなったでしょうか?
いま、なんらかの症状でお悩みのそこのあなた!
一人で悩まず、まずはご相談ください。



