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びまん性脱毛症とは?症状や治療方法を解説【医師監修】

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びまん性脱毛症とは?症状や治療方法を解説【医師監修】

「髪の毛全体のボリュームが減ってきた」「頭部の地肌が透けて見える」などの違和感が出始めたら、びまん性脱毛症が疑われます。

女性に限らず、男性でもびまん性脱毛症を発症することがあります。
男性にとっては、AGA(男性型脱毛症)だけが気を付けるべき脱毛症ではないのです。

今回は、びまん性脱毛症の症状や原因、治療方法などについて解説します。

※当クリニックでは、「びまん性脱毛症」に関する治療を行っていません

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びまん性脱毛症とは

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症とは、髪の毛が全体的に抜けて薄くなる脱毛症のことです。

「びまん」という言葉には、「一面に広がる」「はびこる」などの意味があります。
全体的に髪の毛の密度が低下し、ボリューム感が少なくなるのが特徴です。

女性に多く見られる脱毛症ですが、男性でも発症することがあります。
40代以降の女性が発症しやすいと思われがちですが、年齢や性別を問わず発症する脱毛症なのです。

近年では、びまん性脱毛症を発症する男性が増加傾向にあり、「男性だから大丈夫」と油断はできません。
また、AGA(男性型脱毛症)の様に部分的に脱毛が進行するわけではないので、初期の段階では見過ごされてしまうことが多くあります。

びまん性脱毛症の症状

髪を気にする男性

びまん性脱毛症は、生え際が後退したり、部分的に脱毛するのではなく、頭部全体の髪の毛が脱毛し、薄くなります。
また、脱毛の境界がはっきりしないのも特徴の一つです。

個人差にもよりますが、1日に数百本~数千本の髪の毛が抜けて急速に脱毛が進むことはほとんどありません。
一般的には「気が付いたら以前より髪の毛が薄くなっている」というケースがほとんどです。

長期間に渡り、徐々に抜け毛が増えるので、髪の毛全体のボリュームも徐々に失われていきます。
抜け毛の量が増え続けると、分け目が薄くなったり、頭部の地肌が透けて見えたりします。

頭頂部のボリュームも減るので、ヘアセットがしにくくなったり、ヘアスタイルが上手く決まらないといったことも起こります。

びまん性脱毛症の症状

  • 髪の毛のボリュームが減る
  • 分け目が薄くなる
  • 頭部の地肌が透けて見える
  • 全体的に抜け毛が増える
  • 髪の毛が細く柔らかくなる
  • ヘアスタイルが上手く決まらない
  • etc...

びまん性脱毛症の原因

ストレスが溜まってる男性

びまん性脱毛症は、ヘアサイクルの乱れやホルモンバランスの乱れ、ストレスなど多くの要因で引き起こされます。

また、食生活や生活習慣が乱れることで、髪の毛の成長に必要なたんぱく質などの栄養が不足し、引き起こされることもあります。
他にも、間違ったヘアケアによる頭皮環境の悪化が原因で引き起こされることもあります。

びまん性脱毛症を引き起こす具体的な原因について解説します。

びまん性脱毛症の原因

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ヘアサイクルの乱れ

サイクルの乱れ

ヘアサイクルの乱れはびまん性脱毛症を引き起こす原因になります。

髪の毛1本1本には寿命があり、伸びては抜け、また新しく生えるという「ヘアサイクル」を繰り返しています
正常時のヘアサイクルは、「成長期⇨退行期⇨休止期」という周期をそれぞれ一定の期間で繰り返しています。

しかし、ヘアサイクルが乱れると、この「成長期」に髪の毛が十分に成長できず、極端に細くなったり、抜けてしまい、びまん性脱毛症になることがあるのです。

特に女性の場合は、FPHL(女性型脱毛症)によるヘアサイクルの乱れが原因でびまん性脱毛症を引き起こすことがあります。
びまん性脱毛症によって薄毛に悩む女性の約半数は、FPHLが原因で引き起こされていると言われています。

FPHLとは、「Female Pattern Hair Loss」の略で、「女性型脱毛症」という意味です。
「女性の薄毛」の総称を指す言葉としても用いられています。

ホルモンバランスの乱れ

妊婦さん

ホルモンバランスの乱れもびまん性脱毛症を引き起こす原因になります。

女性は、加齢や出産などによってホルモンバランスが乱れやすいとされています。
何らかの理由で女性ホルモンの分泌量が減少し、相対的に男性ホルモンが増加することで、ホルモンバランスが乱れ、びまん性脱毛症を発症すると言われています。

特に、女性ホルモン一種である「エストロゲン」は髪の毛の成長や美しい髪の維持に欠かせません。

エストロゲンの分泌量は、20代~30代をピークに年々減少していきます。
閉経を迎える40代~50代には、更にエストロゲンの分泌量は減少してしまいます。

エストロゲンの分泌量が減る事で、髪の毛のハリやコシが失われ、抜け毛に繋がることがあるのです。

食生活の乱れ

ファストフード

食生活の乱れは、びまん性脱毛症に限らず、髪の毛の成長を阻害する大きな原因とされています。

健康的な髪の毛を作るためには、たんぱく質やビタミン、ミネラルなど様々な栄養素が必要です。
しかし、栄養バランスの偏った食生活を続けてしまうと、それらの栄養素の不足に繋がります。

また、高カロリーや高脂質、高塩分な食事は、血行不良に繋がるので、髪の毛を産生・再生する細胞組織に栄養が送られにくくなってしまいます。

その他、ダイエットのために食事制限をすると栄養不足の原因となるので、注意が必要です。

生活習慣の乱れ

寝不足の男性

生活習慣の乱れも、びまん性脱毛症に限らず、髪の毛の成長を阻害する大きな原因とされています。

睡眠不足や運動不足は、頭皮の血行不良の原因となったり、髪の毛の産生・再生に必要な栄養素不足に繋がります。

また、過度の飲酒(アルコール)や喫煙(たばこ)も、頭皮の血行不良を引き起こし、抜け毛の原因になるとされています。

ストレス

失敗したサラリーマン

ストレスは、びまん性脱毛症に限らず、抜け毛の大きな原因になります。

ストレスによって自律神経が乱れると、血管などの循環器が機能低下し、頭皮の血管にも血行不良を引き起こすことがあります。
髪の毛を産生・再生する細胞組織に栄養が送られにくくなって、抜け毛に繋がります。

仕事や人間関係などに悩みのある方は、日常的に強いストレスを受けている可能性があります。

また、ストレスはホルモンバランスの乱れも引き起こす可能性があるので、十分注意しましょう。

頭皮環境の悪化

パーマ

頭皮環境の悪化による物理的なダメージもびまん性脱毛症に限らず、抜け毛の大きな原因になります。

パーマやヘアカラーなどを繰り返し行ったり、シャンプーやブラッシングのやり過ぎは頭皮トラブルを招きます。
髪の毛や頭皮に過度に負担がかかると、びまん性脱毛症を引き起こすことがあります。

また、洗髪時や洗髪後のヘアケアにも注意が必要です。
以下の様な間違ったヘアケアは髪の毛や頭皮に負担をかけ、頭皮環境の悪化に繋がります。

間違ったヘアケア

  • 洗浄力が強すぎるシャンプーを使用する
  • 爪を立ててゴシゴシと強く洗う
  • シャンプーの洗い残し
  • 洗髪後に乾かさない
  • etc...

特に、洗髪後にドライヤーでしっかりと髪の毛を乾燥させないと雑菌の繁殖に繋がり、頭皮環境を悪化させてしまいます。

びまん性脱毛症の治療方法

AGA治療

びまん性脱毛症は、適切な治療を行うことで改善が見込める脱毛症です。

びまん性脱毛症の主な治療方法について解説します。

びまん性脱毛症の治療方法

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※当クリニックでは、「びまん性脱毛症」に関する治療を行っていません

生活習慣の見直し

健康的な男性

びまん性脱毛症を治療する上で一番大切なのは、生活習慣の見直しです。

健康な髪の毛を作るためにはバランスのとれた食事や睡眠を心がけることが大切です。

また、ストレスを感じる生活を送っている方は、ストレスをうまく対処することが大切です。

その他、ヘアケア習慣を見直すことも、びまん性脱毛症の改善に繋がります。

自分の髪の毛や頭皮に合ったシャンプーを選び、洗髪を正しく行いましょう。
洗いすぎやすすぎ残しに気をつけ、良質な頭皮環境が保てるようにしましょう。

日々の生活の中に頭皮マッサージを取り入れると、頭皮の血行促進や毛穴の詰まり緩和など抜け毛の予防が期待できます。

治療薬や育毛剤を使用する前に生活習慣を見直すことが重要なのです。

治療薬を使用する

薬の説明

びまん性脱毛症は、内服薬や外用薬などの治療薬を使用することで改善が可能です。

内服薬は「パントガール(Pantogar)」という医薬品が用いられ、外用薬には「パントスチン(Pantostin)」という医薬品が用いられます。
基本的には、髪の毛に必要な栄養の補給を促したり、頭皮環境を整えることで、びまん性脱毛症の改善を目指すものです。

内服薬「パントガール(Pantogar)」

パントガール

パントガール(Pantogar)は、ドイツの製薬会社であるメルツ社(Merz Pharma)により開発された、世界で初めての女性用薄毛治療薬です。
主に、パントテン酸カルシウムやケラチン、シスチンなどの成分を含んでいます。

しかし、日本国内では、厚生労働省未承認の医薬品なため、販売されていません。

医薬品情報

商品名 パントガール(Pantogar)
製造販売元 メルツ社(Merz Pharma)
有効成分 パントテン酸カルシウム、L-シスチン、ケラチンなど
※当クリニックでは、「パントガール(Pantogar)」は取り扱っていません

外用薬「パントスチン(Pantostin)」

パントスチン

パントスチン(Pantostin)は、ドイツの製薬会社であるメルツ社(Merz Pharma)により開発された、直接頭皮に塗るローションタイプの女性用薄毛治療薬です。
主に、アルファトラジオール(Alfatradiol)という成分を含んでいます。

パントスチンもパントガール同様、日本国内では、厚生労働省未承認の医薬品なため、販売されていません。

医薬品情報

商品名 パントスチン(Pantostin)
製造販売元 メルツ社(Merz Pharma)
有効成分 アルファトラジオール(Alfatradiol)
※当クリニックでは、「パントスチン(Pantostin)」は取り扱っていません

育毛剤を使用する

ミノキシジル

びまん性脱毛症には、ミノキシジルを含む育毛剤を使用すると、薄毛や抜け毛に対して改善が期待できます。

ミノキシジルには、血管拡張作用があるので、ヘアサイクルの乱れを整え、健康な髪の毛の産生や再生を助けてくれます。

タブレットタイプ(内服薬)やリキッドタイプ(外用薬)があり、どちらもびまん性脱毛症に効果があると言われています。

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メソセラピー

注射する医者

びまん性脱毛症には、最先端の薄毛治療「メソセラピー」が有効とされています。

メソセラピーとは、髪の毛の成長因子や成長因子の生成を促進させる成分などを頭皮に直接注入する治療方法です。
働きの弱まってしまった髪の毛を産生・再生する細胞組織を再び活性化させ、発毛を促すことができます。

発毛効果が高く、痛みや副作用が少ないため、人気が高く、近年注目されている治療方法です。

※当クリニックでは、「メソセラピー」に関する治療を行っていません

まとめ~早急に治療を始めよう~

びまん性脱毛症は進行性の脱毛症なので、できるだけ早急に治療を始めることが大切です。
薄毛になってきたからと言って諦める必要はまったくありません。

「髪の毛のボリュームが失われてるかも?」と感じた時点で、薄毛に関する専門の病院やクリニックなどの医療機関へ相談しに行きましょう。

生活習慣やヘアケア方法などを見直すだけで改善が見込めることもあります。
治療には時間がかかるかもしれませんが、びまん性脱毛症に効く治療薬や育毛剤もあります。

自然に治る脱毛症ではないので、放置だけはしないように気をつけましょう。

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